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相談された時の3つの答え

「もう!みんな言っていることが違う」

 

なんて思ったことはないでしょうか?

そして自分に対して都合の良い説明を優先して決断してしまう。

私も経験ありますし皆さんもあると思います。

 

先生と言われる職業の方

専門分野の方などなど様々です。

間違っていることは無いとは思いますが、考え方が違うので説明は異なります。

 

佐藤です。いつもブログを読んで頂きありがとうございます。

 

最近私が相談を受けた事例をお話ししたいと思います。

同じ相談が何件か重なったので当てはまる方は参考にしてください。

 

私は「耐震診断士」という資格を取得しており宮崎市役所に登録しています。

耐震診断士を名乗って営業することは禁止されており、市役所からの依頼や、

市役所で登録されている設計事務所を閲覧してご連絡を頂いた際に対応するのです。

 

耐震診断は補助金も活用できる為お勧めの制度でもあります。

 

私も何件か耐震診断を実施しているので築年数などを聞かせて頂くと大体の診断結果は予測できます。 でもしっかりと調査して構造計算しないと正式な調査結果は出ません。

診断書が発行されて市役所にも届出が必要になります。

 

答えは2通りになり

〇 しっかりと補強を行うことで耐震は問題ありません

× 倒壊する恐れがあります

 

この内容を説明し告知しないといけません。

テレビドラマでもよくある病院の先生が「ガンです」という場面です。

嘘偽りは言えないのでハッキリと説明するのですがきついです。

お施主様が長年住み続けた家に向かって「地震が来たら倒壊します」

と言うんですよ、いつ地震が来るかもわからないのに。

かなり気まずい空気にはなりますが、それが耐震診断士の業務なのです。

 

でも仮に身内、友人などに建築士若しくは設計士がいたら良くないですか?

私なら真っ先に相談して「ちょっと調査してよ」ってお願いしますね。

業務ではなく身内、友人ならではの説明や対応を聞いてみるのです。

 

耐震診断士は設計事務所としてしっかりと報告する義務があるのですが

私は大工でもあり設計士でもあり経営者でもあります。

経営者としては工事してもらった方が会社の為になりますが

私は3つの考え方を説明するようにしています。

 

1.設計事務所としての見解

2.大工としての見解

3. もしお客さんが身内だったらという見解

 

この3つは説明が異なりますし、耐震診断をするお客様も状況が様々です。

私が重要視しているところは3です。

 

しっかり耐震診断をしないといけないことはわかっています。

ただその家の未来はお客様が決めることですし、

30代の方が住むのと80歳のお祖母が住むのと状況は違うのです。

 

以前耐震診断したお客様のお宅では、お祖母ちゃんに新しい家に住んでもらいたいから

耐震診断の結果を伝えて建て替えしたいお客様がいらっしゃいました。しかし

お祖母ちゃんが猛反対「私が死んでからにしなさい」と言われた事もありました。

 

もちろん耐震診断は重要でありますが、建て替えをすれば耐震は問題ないという事は

無いと思います。古い物より新しい物の方が良いという事はわかりますが

今後どんな地震が来るのかもわからないので、地盤が崩れれば100%はありません。

 

数字だけでは無く専門家の色んな意見を聞きながら「あなたの身内だったらどうしますか?」

と最後に聞いてみてください。違う意見が出てくるかもしれません。

 

設計士とは図面設計だけでなく未来の設計も踏まえて提案する事も大切です。

 

私の場合は身内ならではの答えまで説明するのでお気軽にご相談ください。

 

佐藤建設株式会社

代表取締役 佐藤光輝

耐震診断士 佐藤 光輝