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防犯対策 お盆休み 長期不在の落とし穴を回避!賃貸・戸建て別に今日からできる実践ワザ15選

お盆休みの長期不在で空き巣に狙われないための決定版。

 

警察庁データと最新手口を踏まえ、賃貸・戸建て別の実践ワザ15選、出発前チェックリスト、宅配・郵便停止、SNS/置き配の注意、CP認定錠や防犯フィルム、センサーライト・カメラ活用まで解説します。

 

結論は、玄関・窓の物理強化と在宅偽装、情報露見の遮断、近隣・管理会社との連携を組み合わせることが最も効果的です。

 

当日の最終確認の手順もひと目で分かります。

目次

 防犯対策 お盆休み 長期不在で狙われる家の特徴と最新傾向

お盆休みは帰省や旅行で「長期不在」が増える期間です。

 

空き巣は、不在が確実で、短時間で侵入・逃走でき、周囲から気づかれにくい家を選びます。

 

ここでは、警察庁が公表する侵入窃盗の傾向を踏まえつつ、狙われやすい住まいの共通点と近年の手口の特徴を整理します。

 

賃貸・戸建てを問わず、玄関・窓・勝手口・ベランダ(バルコニー)の管理と、生活感の維持が重要です。

 警察庁の侵入窃盗データと空き巣の手口 ピッキング サムターン回し ガラス破り こじ破り

侵入窃盗は「空き巣(留守宅狙い)」「忍込み(在宅就寝中)」「居空き(在宅中の隙)」などに大別されます。

 

お盆期は不在の増加に伴い、空き巣対策の優先度が高まります。犯行は短時間・低リスクを志向し、解錠系・破壊系のいずれの手口も用いられます。

 

以下に代表的な手口と狙われやすい箇所の特徴をまとめます。

手口 概要 主なターゲット箇所 露見しやすい兆候
ピッキング 専用工具で鍵穴からシリンダーを操作して解錠する手口。旧式や耐ピッキング性の低い錠前が狙われやすい。 玄関ドア、勝手口のシリンダー(ダブルロック未実施・補助錠なし) 鍵穴周辺の微細な傷、ドア周りの不審者の屈み込み行動
サムターン回し ドアスコープ外しやポスト口、ドリルで開けた小孔などから工具を差し入れ、室内側のサムターンを直接回す手口。 玄関ドア(大きなサムターン・覗き穴や郵便受けの隙間があるタイプ)、勝手口 ドアスコープの外れ・歪み、小さな穴の痕跡、室内側サムターンの操作音
ガラス破り クレセント錠付近のガラスを部分的に割り(例:三角割り)、手や工具を入れて解錠する手口。音や破片の低減を図る手法もある。 掃き出し窓、腰高窓、ベランダ・バルコニー側の窓、浴室・トイレの小窓 サッシ周りの微細なひび、クレセント付近の傷、ベランダ側の物音
こじ破り ドアや窓の隙間にバール等を差し込み、錠・ラッチ・框部分をこじって破壊的にこじ開ける手口。 玄関ドア(ラッチのみ施錠時)、勝手口、窓サッシの合わせ目 框や錠周りのこじり痕、バール痕、こすれた塗装剥がれ

手口の選択は、住戸の死角の多さ、錠前の種類、窓の仕様、侵入後の逃走ルートの確保など「リスクと時間」の見合いで決まります。

 

旧式の錠前や単板ガラス、単一ロック、クレセント単独運用などは標的化の要因になります。

 

防犯建物部品(CP認定)相当の部材やダブルロック、補助錠の併用は、時間をかけさせる点で抑止に有効です。

 侵入経路の上位 玄関 窓 勝手口 ベランダ バルコニー

侵入経路は住戸形態や周辺環境で異なりますが、傾向として「窓」が最多、次いで「玄関・勝手口」といった出入口が続きます。

 

集合住宅ではベランダ(バルコニー)側や共用廊下側の窓、戸建てでは掃き出し窓や勝手口、浴室小窓が要注意です。

 

足場(室外機・脚立・物置)や目隠し植栽、共用部の死角はリスクを押し上げます。

侵入経路 狙われやすい条件 チェックポイント
玄関 単一ロック、旧式シリンダー、サムターン露出、ポスト口やドアスコープが大きい、門扉から玄関までが死角 ダブルロックの運用状況、ドア周りの見通し、夜間の照度、人感センサーライトの有無
クレセントのみ施錠、防犯フィルムなし、単板ガラス、面格子の固定ネジが露出、周囲に足場となる物が多い クレセント以外の補助錠の有無、ガラスの割痕跡、面格子の固定状態、ベランダ側の整理状況
勝手口 通りから見えにくい位置、採光窓付きドア、鍵のかけ忘れ、ラッチのみの仮施錠 実施錠の習慣、ドア周辺のこじり痕、外灯・防犯カメラの死角
ベランダ/バルコニー 低層階や隣接建物から移りやすい位置、室外機・物干し・脚立などの足場、目隠しパネルで人目が遮られる 登りやすい配置の有無、境界フェンスやパネルの状態、共用廊下側の見通し

お盆の長期不在時は、郵便物・新聞の滞留、夜間の無点灯、カーテンの閉めきりなど「不在のサイン」が侵入経路選択の判断材料になります。

 

ベランダ側の物干しや植木の配置、玄関前の照明環境など、外から見える「生活感」の演出も重要です。

 時間帯と地域特性 夕方から深夜 人通りの少ない路地や幹線道路沿いの住宅

犯行時間帯は、周囲の視線が薄れる夕方から深夜が要注意です。

 

室内の明かりやテレビ音の有無で在不在が判別されやすく、長期不在の住戸は狙い撃ちされやすくなります。

 

地域特性としては、人通りの少ない路地や袋小路、背の高い植栽で死角が多い区画、または幹線道路沿い・抜け道に近い住宅(逃走ルートを確保しやすい)が危険度を高めます。

 

集合住宅では、共用部の監視性(防犯カメラ・照明)やオートロック運用の実効性が影響します。

時間帯 狙われやすい理由 不在サインの例
夕方〜夜間 外から室内の明暗が分かりやすく、人の往来が減るため発見リスクが下がる。 点灯のない窓、同一時刻で不自然な点滅パターン、ベランダ側の無人感
深夜 音が響きやすくなる一方で通行人が少なく、死角での作業が気づかれにくい。 長時間の無点灯、郵便物・宅配不在票の蓄積
日中(外出ピーク) 通勤・外出で留守宅が増える時間帯。路地や裏手での短時間犯行が成立しやすい。 カーテン閉めきり、インターホン応答なしが連続
地域特性 リスク要因 観察すべき点
人通りの少ない路地・袋小路 監視の目が届きにくく、作業が長引いても発見されにくい。 外灯の有無、近隣の見通し、死角の多さ、センサーライトや防犯カメラの設置状況
幹線道路沿い・抜け道に近い 接近・離脱が容易で、車両での逃走がしやすい。 道路から住戸までの距離、門扉・塀の透過性、アプローチの照度
住宅密集地・隣接建物が近い 隣家や共用施設を足場にベランダへ移りやすい。 室外機・物置の配置、ベランダ境界の乗り越えリスク、面格子の強度
集合住宅の共用部 オートロックのすり抜け、共用廊下や非常階段の死角。 共用部のカメラと照明、宅配の出入り動線、廊下側窓の施錠状況

総じて、空き巣は「不在の確信」「侵入と逃走の容易さ」「気づかれにくい環境」の三点で標的を選びます。

 

お盆の長期不在時は、施錠・補強に加え、郵便物や照明の管理で在宅らしさを保ち、外部から見える死角と足場を減らすことが、狙われる確率を下げる鍵になります。

 

 出発前チェックリスト 長期不在時の基本の備え

お盆休みで家を長期不在にすると、空き巣や侵入窃盗に狙われやすくなります。

 

出発直前に慌てないためにも、玄関・窓の施錠や郵便・宅配の停止、在宅偽装、火災・電源管理、貴重品の保管、近隣・管理会社への連絡までを一気通貫で整えることが重要です。

 

以下の基本チェックを踏まえ、確実に実行しましょう。

 

チェック項目 要点 目安時間 進捗
施錠と補強 玄関・勝手口・窓・ベランダのダブルロックと補助錠、侵入経路の死角確認 10〜20分
郵便・新聞・宅配 配達一時停止・受け取り場所変更・置き配オフで不在露見を防止 10〜15分
在宅偽装 照明・ラジオのタイマー設定、カーテンの昼夜運用を調整 5〜10分
火災・電源管理 ガス元栓・ブレーカー・コンセントを安全設定、防犯機器は通電維持 10分
貴重品の保管 金庫または貸金庫へ移管、通帳・印鑑の分離保管、合鍵の回収 15〜30分
近隣・管理会社連絡 不在期間と緊急連絡先を共有、防犯パトロールと連携 5分

 施錠と補強 玄関と窓のダブルロックと補助錠

侵入の大半は玄関・窓・勝手口から発生します。ドアと窓は必ずダブルロックを基本とし、鍵の閉め忘れを防ぐためのルーティンを作りましょう。

 

補助錠やクレセントの補助ロックを併用し、ベランダやバルコニー側も含めて全ての開口部に対策を行います。

 

スマートロックを使用している場合は、自動施錠が確実に働くか、解錠ログ・予備電池の確認も行ってください。

場所 推奨対策 確認ポイント
玄関ドア ダブルロック、ドアスコープ内外カバー、ドアチェーンの健全性 鍵のがたつき無し/内側つまみの外部操作防止/郵便受け隙間対策
勝手口・通用口 補助錠追加、内側ロックの見直し、外部からの工具差し込み防止 上下2点以上の施錠/視線・接近しやすさの抑止
窓(腰高・掃き出し) クレセント+補助ロック、ストッパー、窓枠の緩み点検 開口制限の徹底/レール異物除去/雨戸・シャッター併用
ベランダ・バルコニー 施錠のダブルチェック、室外機や脚立の移動で足場を排除 隣戸・屋根・フェンスからの侵入経路を想定し死角を削減

 サムターンカバーとCP認定錠の導入

こじ開けやサムターン回し対策として、内側つまみを保護するサムターンカバーを設置し、外部から工具で回されにくくします。

 

シリンダーはピッキング耐性の高いCPマーク(防犯性能の高い建物部品)適合品へ更新すると、短時間侵入の抑止力が高まります。

 

交換が難しい場合は、既存錠に対応した補助錠で二重化し、解錠に時間がかかる状態を作りましょう。

 防犯フィルム 面格子 雨戸 シャッターの活用

ガラス破り対策には防犯フィルムや合わせガラスの採用が効果的です。

 

破壊音や時間を増やせるため、狙われにくくなります。

 

面格子は固定ビスの緩みや腐食を点検し、外側から外せない仕様に改善を。雨戸・シャッターがある住戸は、夜間帯のみ閉めるなど生活感を保ちつつ不在露見を避ける運用が現実的です。

 郵便 新聞 宅配の停止と置き配オフ

ポストの郵便物や宅配物の滞留は「留守」のサインになります。

 

日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便の受け取り方法を事前に最適化し、新聞は販売店経由で一時停止を手配。

 

置き配は必ずオフに変更し、宅配ボックスも施錠・回収を徹底します。

区分 具体策 ポイント
日本郵便 ゆうパック等は「郵便局受け取り」「はこぽす受け取り」へ変更 通常郵便の大量投函はポストの鍵付き化や回収依頼で対処
ヤマト運輸 再配達予約を停止し「営業所受け取り」「PUDOステーション」「コンビニ受け取り」へ 置き配指定は必ず解除、受け取り場所の本人確認方法も確認
佐川急便 「営業所受け取り」や「コンビニ受け取り」へ切り替え 配達予定メールの事前登録で不在中の荷物を発生させない
新聞 朝日新聞・読売新聞は販売店へ「配達一時停止」を申請 停止期間と再開日、集合ポスト/一戸建ての回収方法を明確化
共通 置き配オフ・宅配ボックス施錠・代替受け取りの統一 不在アナウンスは避け、期間明記は連絡先内に限定

 日本郵便の受け取り指定と郵便物の管理

日本郵便は、ゆうパック等の受け取り方法を郵便局やロッカー受け取りに切り替えることで、不在配達票の増加や玄関周りでの露見を防げます。

 

通常郵便は完全停止が難しいため、鍵付きポストの利用や近隣への回収依頼で滞留を回避しましょう。

 ヤマト運輸と佐川急便の再配達や受け取り場所変更

ヤマト運輸・佐川急便はいずれも営業所受け取りやコンビニ受け取りに対応しているため、再配達前に受け取り先を変更し、置き配指定は必ず解除します。

 

配達予定通知を活用して旅行期間と重なる荷物を事前にコントロールしましょう。

 朝日新聞や読売新聞の配達一時停止の申請

朝日新聞・読売新聞は販売店に連絡すると、一時停止と再開日の設定が可能です。

 

ポストに新聞が溜まると不在が一目で分かるため、停止は必ず実施し、チラシの扱いも合わせて確認しましょう。

 室内の在宅偽装 照明やラジオのタイマー設定

在宅偽装は「不自然さを無くす」ことが肝心です。

 

照明はタイマーやスマートプラグで点灯時刻にばらつきを持たせ、日没後から就寝時間帯にかけて2〜3回のオンオフを設定。

 

小音量のラジオを併用すると室内の生活音が演出でき、侵入のハードルが上がります。

 

防犯カメラやセンサーライトを併用する場合は、通知や録画の動作確認も事前に行ってください。

 カーテンとレースの使い分けで生活感を演出

昼間はレースカーテン、夜間は厚手のカーテンが閉まる状態を作ると、生活リズムのある室内に見えます。

 

全期間を通じて終日閉め切ると留守の印象が強まるため、タイマー照明と連動させて夜だけ厚手カーテンに切り替わる運用が自然です。

 火災対策と電源管理 ガス元栓 ブレーカー コンセントの確認

出火・漏電のリスク低減と、防犯機器の通電確保を両立させます。

 

ガス元栓と給湯器のスイッチはオフにし、火気使用機器のコンセントは抜きます。

 

ブレーカーは主幹を落とさず、防犯カメラ・録画機・タイマー照明の系統は通電を維持。

 

延長コードのたこ足や埃の堆積、リチウムイオン電池の充電器差しっぱなしは避け、窓際のレースカーテンや可燃物が照明に接触しない位置関係も確認しましょう。

対象 対応 確認ポイント
ガス 元栓を閉め、コンロ・給湯器の火気系統をオフ 目視で閉止マーク確認/戻し忘れ防止のメモ貼付
電源 不要回路のブレーカーはオフ可、防犯関連はオン維持 冷蔵庫や防犯機器の系統を間違えて落とさない
コンセント アイロン・ドライヤー・ヒーター等のプラグを抜く 延長コードの発熱・断線・埃付着を除去

 貴重品の保管 金庫や金融機関の貸金庫の利用

現金・通帳・印鑑・パスポート・貴金属は、在宅中と同じ場所に置かないのが原則です。

 

家庭用耐火金庫は床や壁へ固定し、通帳と印鑑は必ず分離保管。

 

より安全性を求める場合は金融機関の貸金庫を利用し、保証書やシリアル番号の記録、重要データのバックアップも行います。

 

家財保険・盗難保険の補償内容と連絡先を控え、合鍵は室外に絶対に置かないでください。

品目 推奨保管先 補足
現金・貴金属 固定済み耐火金庫または貸金庫 写真記録・刻印/シリアルを控える
通帳・印鑑 別々の場所で保管/貸金庫 同一保管は厳禁、暗証番号も変更検討
パスポート・マイナンバーカード 鍵付き保管庫・貸金庫 コピー控えと緊急連絡先メモを別置き
スペアキー(合鍵) 室内の鍵付き金庫 玄関周り・植木鉢の下・メーターボックスは厳禁

 近隣と管理会社への連絡 町内会や防犯パトロールの協力

近隣や管理会社・町内会と連携すると、共用部や敷地周辺の異変に気づいてもらいやすくなります。

 

不在期間と緊急連絡先のみを伝え、詳細な旅行予定や留守情報の拡散は避けます。

 

集合住宅は管理会社、戸建ては町内会・防犯パトロールに見守りを依頼し、ポストや宅配ボックスの施錠状況も併せて共有しておくと安心です。

連絡先 伝える内容 目的
近隣住戸 不在期間/緊急連絡先/ポスト回収の可否 不審者・不審車両・不審音の早期通報
管理会社 長期不在の通知/共用部の見回り強化依頼 オートロックや共用廊下の安全確保
町内会・防犯パトロール 不在期間/外周の巡回強化 地域での抑止力向上と相互見守り

 賃貸向け 今日からできる実践ワザ 7選

賃貸住宅は「原状回復」「共用部の管理規約」「穴あけ禁止」などの制約がある一方、今すぐ導入できる非破壊の防犯グッズや運用改善で、侵入抑止力を大きく高められます。

 

ここでは、賃貸ならではの制約に配慮しながら長期不在中のリスクを下げる具体策を、道具選びから設置・運用の注意点まで実践的に解説します。

 

 実践ワザ1 粘着式補助錠や突っ張り式バーで原状回復を担保

ねじ止めや穴あけ工事が不要な「粘着式」「はさみ込み式」「突っ張り式」の補助錠は、退去時の原状回復を妨げにくく、賃貸で最初に取り入れたい防犯強化策です。

 

玄関扉は内側のサムターン回し対策に室内側の補助ロック、窓・バルコニーはクレセント錠を補助するロックやストッパーで「開けにくい」「時間がかかる」状態を作り、空き巣の侵入意欲を削ぎます。

 

貼り付け面はアルコールで脱脂し、24時間程度の養生で接着力を安定させること、緊急時の避難を妨げない位置に設置することがポイントです。

 

設置可否は必ず賃貸借契約と管理規約を確認してください。

カテゴリ 想定箇所 固定方法 主な効果 注意点
粘着式補助錠 玄関扉内側・引き違い窓 強力両面テープ こじ開け遅延/ダブルロック化 貼付面の脱脂と24時間の養生
突っ張り式バー 掃き出し窓・ベランダ出入口 突っ張り固定 スライド開放の物理阻止 避難経路確保、転倒防止
はさみ込み式窓ロック クレセント錠併用の窓 戸当たりに挟み固定 クレセント解除後も開放遅延 戸厚みとの適合確認
サムターンカバー 玄関室内側 差し込み・被せ サムターン回し対策 非常時解錠の手順を共有

 クレセント錠用の補助ロックとドアスコープカバーの活用

引き違い窓はクレセント錠だけでは心許ないため、補助ロックを併用して二重化します。

 

ベランダ側の掃き出し窓には位置調整できるロックを用い、少しだけ換気したい場合も固定できるタイプが便利です。

 

また、ドアスコープカバー(内側から開閉する目隠し)は、外部からの逆のぞきを防止し、在宅状況の推測を困難にします。

 

いずれも工具不要タイプを選び、退去時に糊残りが出にくい製品を選定しましょう。

 実践ワザ2 窓とベランダの侵入対策 足場になる室外機や脚立ゴミ箱を移動

ベランダや共用廊下側の窓は、足場があると狙われやすくなります。

 

室外機・踏み台になるゴミ箱・園芸ラック・折りたたみ脚立・物干し台は、窓下から離すか室内へ移動し、攀じ登りの「段」を作らない配置に見直します。

 

高層階でも配管ルートや室外機上を伝って侵入されるケースがあるため、「届きそうなものを置かない」「登れない配置」を徹底します。

 

共用部に私物を放置しないことも基本です。

 バルコニー側の物干しや植木の配置を見直し

長期不在中は、物干し竿や大型プランターが目隠しや足場になりがちです。

 

視界を遮らず、外部からの見通しを確保する配置に変更し、鉢は背の低い位置にまとめます。

 

避難ハッチ・避難ハシゴ周りは消防法令上の避難経路を塞がないよう余裕を持たせ、強風時の落下防止のため固定や室内退避も検討しましょう。

 実践ワザ3 オートロック物件の盲点 宅配業者の出入りと共用部に注意

オートロックは万能ではありません。

 

入居者に続いて侵入する「後追い(テイルゲーティング)」や、業者を装った不審者が共用部に滞留するケースが見られます。

 

エントランスでは見知らぬ人物を安易に手招きしない、集合ポスト周りに個人情報を掲示しない、ゴミ置き場・駐輪場の施錠を徹底するなど、共用部の管理意識が重要です。

 

長期不在前には管理会社へ巡回強化の相談や掲示物の更新を依頼しておくと安心感が高まります。

 管理会社に宅配ボックスと置き配ルールを確認

不在時の宅配は、建物のルールに合わせて「宅配ボックス優先」「置き配不可」を明確化しておきます。

 

宅配ボックスの暗証番号や解錠方法は第三者に推測されにくい設定に変更し、受け取り後は速やかに回収します。

 

置き配が許可されていない物件もあるため、事前に管理会社へ確認し、業者への表示や伝票の記載方法もルールに沿って運用しましょう。

 実践ワザ4 カメラ付きインターホンと簡易防犯カメラで録画と威嚇

長期不在中の接近を抑止し、証拠を残すには録画機能の活用が有効です。

 

室内設置のネットワークカメラは、窓越しの撮影で屋外の人の動きを検知しやすく、工事不要で導入できます。

 

設置は共用部に向けて露出させず、専有部から自分の玄関前やベランダ内をカバーする範囲に限定し、プライバシーに配慮します。

 

動体検知・通知・ナイトビジョン・ローカル保存(microSD)などの基本機能を押さえ、電源はコンセントの抜けやブレーカー操作に影響されない配置にします。

機器タイプ 設置場所 固定方法 電源/保存 注意点
室内用ネットワークカメラ 玄関内・窓際 置き型・粘着マウント AC電源/ローカル・クラウド 屋外直射や共用部の撮影を避ける
カメラ付きインターホン 室内親機(既存呼出連動) 既設置の活用 AC電源/本体保存 録画設定と時刻合わせ
ダミーカメラ 専有部内側の見える位置 粘着・マグネット 不要 過信せず実カメラと併用

 パナソニックやアイリスオーヤマの機種やダミーカメラも検討

国内で流通しているカメラ付きインターホンや家庭用見守りカメラは、録画の信頼性やサポート体制の面で選ばれています。

 

 

威嚇目的でダミーカメラを併用する場合も、見せる位置や表記で不自然にならないよう配慮し、あくまで実機の録画を主軸にしましょう。

 

共用廊下の天井や外壁へ無断で取り付ける行為は避け、ルール順守を徹底します。

 スマートロックの自動施錠機能を活用

後付けのスマートロックは、サムターンに被せて設置するタイプなら工事不要で賃貸でも導入しやすく、自動施錠・施解錠の履歴確認・アプリ通知に対応する製品が多くあります。

 

電池切れに備えて物理鍵は携行し、オートロック付き物件では共用部の解錠ルールと衝突しない運用にします。

 

導入前に管理会社へ設置可否を確認し、退去時に原状回復できる構造かも併せて点検しましょう。

 実践ワザ5 SNSと留守番電話の設定 旅行投稿は帰宅後に

SNSのリアルタイム投稿や位置情報の公開は、不在期間の特定につながります。

 

旅程・宿泊先・写真の撮影日時が推測できる情報は帰宅後にまとめて投稿し、公開範囲は最小限に絞ります。

 

固定電話や携帯の留守番電話は「ただいま手が離せません」など在宅とも取れる表現にとどめ、長期不在を示す文言は避けます。

 

宅配や各種連絡はテキストでの受信に切り替え、通話での不在露見を減らしましょう。

 位置情報のオフと不在を明かさないメッセージ文面

スマートフォンの位置情報は、カメラアプリの位置情報付与やSNS側の位置情報タグをオフに設定します。

 

留守番電話の文面例は「ただいま応答できません。ご用件とお名前をお知らせください。

 

折り返しご連絡いたします。」とし、「旅行中」「お盆明けまで不在」など期間特定につながる語句は入れないのが基本です。

 実践ワザ6 合鍵管理と受け取り方法 置き配停止とコンビニ受け取りへ変更

合鍵の屋外保管は厳禁です。

 

玄関マットや植木鉢の下、メーターボックス内は空き巣の定番チェック箇所で、長期不在が重なると被害のリスクが上がります。

 

親族や信頼できる相手に預ける場合も、保管場所と扱いルールを明確にし、受け渡しの日時や記録を残します。

 

宅配は「置き配停止」「対面受け取り」「拠点受け取り」などに切り替え、受け取りが必要な荷物は帰宅後に届くスケジュールへ調整します。

 合鍵は室外に隠さず管理会社の扱いを事前確認

合鍵の作成や保管、緊急時の入室可否は管理会社・貸主の方針により異なります。

 

長期不在前に、スペアキーの本数、管理会社が保管しているか、トラブル時の立ち会い要否、入室記録の取り扱いなどを確認しておくと安心です。

 

スマートロックを併用する場合は、デジタルキーの権限付与・期限設定で一時的な入室権限を管理し、終了後は必ず権限を無効化します。

 実践ワザ7 センサーライトや防犯砂利で玄関前と共用廊下の死角を減らす

接近を「見せる」「聞こえる」環境づくりは、侵入抑止に効果的です。

 

専有部の玄関内やベランダには、電池式・ソーラー式の人感センサーライトを設置してアプローチを明るくし、専用庭がある場合は人が歩くと音が出る防犯砂利を敷いて接近を気づきやすくします。

 

共用廊下・共用階段などは勝手な機器設置ができないため、管理会社や管理組合の承認を得てから進め、近隣住戸へのまぶしさ(光害)や避難経路の確保にも配慮します。

 

対策 設置可能な範囲 電源・素材 効果 注意点
人感センサーライト 玄関内・ベランダ・専用庭 電池式・ソーラー式 接近時に自動点灯で威嚇 近隣への光漏れを配慮
防犯砂利 専用庭・ベランダの通路 高発泡素材・砕石系 踏むと大きな音で検知 掃除・排水を妨げない配置
目隠しの整理 ベランダ内 不要物の撤去 死角を減らし接近を可視化 避難ハッチ周りは無配置

ライトは照度や点灯時間の調整機能があると運用しやすく、センサーの向きは通行人や近隣車両に反応し過ぎない角度に微調整します。

 

砂利は歩行動線のみに限定して室外機前などの作業スペースは空け、強風時の飛散や排水経路の詰まりに注意しましょう。

 

 戸建て向け 今日からできる実践ワザ 8選

お盆休みなどで家を長期不在にする戸建ては、玄関・窓・勝手口・敷地外周の「複層防御」を整えることが鍵です。

 

物理的な強化に加え、照明・録画・表示の抑止を組み合わせ、郵便や車両といった「不在が露見する要素」も同時に管理しましょう。

 

以下では今日から実践できる対策を、侵入経路と露見リスクの両面から具体的に解説します。

 実践ワザ8 玄関を強化 CPマークのシリンダーでダブルロック

玄関は必ず「1ドア2ロック(上下2か所の施錠)」にし、錠前・シリンダーは日本防犯設備協会のCPマークが付いた製品へ更新を検討しましょう。

 

ディンプルキー採用の高性能シリンダーと、こじ開けに強い鎌デッドボルトや堅牢なストライク(受け金具)の組み合わせが有効です。

 

扉と枠の建付け調整、丁番側のガードプレート追加、郵便受け口の目隠し・小開口化も合わせると、玄関面の総合耐性が高まります。

 

長期不在前には、物理鍵・スマートロックいずれも自動施錠と手動施錠の両方で締め忘れを防ぎ、施錠確認のルーティンを家族で統一しましょう。

 ピッキングとサムターン回し対策 ドアチェーンの見直し

ピッキング対策としてはCPマークの高耐性シリンダーの採用が基本です。

 

サムターン回しには、内側サムターンのカバーや脱着式サムターン、ドアスコープ(のぞき穴)からの工具侵入を防ぐ防犯スコープへの交換が有効です。

 

加えて、従来のドアチェーンは切断・破断に弱い場合があるため、強度の高いドアガードや内側用の補助ロックへ見直しましょう。

 

これらを組み合わせることで、短時間での解錠・突破を困難にできます。

 実践ワザ9 窓の防御 防犯フィルムと補助錠でガラス破りを抑止

侵入窃盗で狙われやすいのは引き違い窓です。クレセント錠だけに頼らず、上下に補助錠を追加してこじ開け耐性を高め、開口制限ストッパーも併用しましょう。

 

ガラスは「合わせガラス」またはCPマークの防犯フィルムで三角割り・こじ破りを遅延させ、こじり用の工具が入りにくいサッシ形状・戸先の調整も点検すること。

 

網戸は施錠対象ではないため、就寝・外出時は必ず窓本体を施錠し、留守中の換気は避けます。

 面格子の固定ネジ交換 ビスの防抜きとクレセントの補強

トイレ・浴室・勝手口脇の小窓は面格子の固定が甘いと狙われます。

 

外側から外しにくい防犯ねじ(ピン付きトルクス等)や片側から抜けにくいアンカーで再固定し、ぐらつき・腐食を点検。

 

クレセント周辺のガラスを割って解錠される手口に対しては、クレセントを鍵付きタイプへ交換し、さらにサッシ用補助錠で上下二重化すると突破時間を稼げます。

 実践ワザ10 敷地外周の整備 防犯砂利と門扉の施錠で接近を検知

敷地への接近を音と動線で抑止します。

 

アプローチや窓下には踏むと音が出る防犯砂利を敷設し、門扉・庭扉は南京錠やシリンダー錠で確実に施錠。

 

フェンスは足掛かりになる突起物・物置・脚立・プランターを離し、雨どい・室外機が踏み台にならないよう配置を見直しましょう。

 

表札まわりは視認性を確保し、夜間の見通しを遮る放置物は避けます。

 植栽の剪定と目隠しフェンスで死角を最小化

腰高窓・掃き出し窓の前に高木や生垣が茂ると「隠れて作業」されやすくなります。

 

窓周りは下枝を透かし、外からの監視性を確保。プライバシーとの両立には、視線は遮りつつ光と風を通すルーバー型の目隠しフェンスを選ぶと、死角化を防ぎながら生活感を保てます。

 実践ワザ11 人感センサーライトと屋外防犯カメラで威嚇と録画

侵入者は光と録画を嫌います。

 

玄関・勝手口・庭側に人感センサーライトを設置し、通路の途中で確実に点灯する位置と向きを調整。屋外防犯カメラは出入口と動線(門扉〜玄関、庭〜掃き出し窓)をカバーし、録画方式(クラウド/ローカル)と通知設定を長期不在前にテストしておきます。

 

「防犯カメラ作動中」などの表示も抑止に有効です。撮影範囲は隣地や公道のプライバシーに配慮し、設置高さは容易に手が届かない位置にしましょう。

 ソーラーライトと広角レンズでアプローチ全体をカバー

電源確保が難しい場所はソーラー式センサーライトを選ぶと配線工事が不要です。

 

日照を妨げない向きに設置し、滞在時間が短い通路は照射範囲が広い広角タイプを採用。

 

カメラは逆光や夜間でも認識しやすい画質を選び、雨風に耐える屋外対応モデルを使うとメンテナンス性も高まります。

 実践ワザ12 勝手口と通用口を最優先で強化

人目の少ない勝手口や通用口は侵入の標的になりやすいため、玄関と同等以上の強化が必要です。

 

外開きドアは丁番側のピン抜き対策(丁番ガード・アンチヒンジ)を確認し、内側には上部・下部に補助錠を追加。

 

採風ドアは格子部の強度と開閉機構の施錠状態を点検し、扉周りに脚立・可動家具・ごみ箱などの足場を置かないようにします。

 内鍵の追加と格子で二重ロック化

在宅時用のロックバーや掛け金を、留守中も外側からの衝撃で外れにくい位置・下地へ取り付け、内側から見て上下二重の施錠を実現します。

 

扉にガラス部がある場合は、面格子やポリカ板の内張りで貫通を遅延させ、サムターンにカバーを併用すると、割って手を入れる手口に対しても防御層が増えます。

 実践ワザ13 ポストと宅配ボックスの施錠 郵便物のあふれ対策

郵便物があふれると不在が一目で分かります。

 

ダイヤル錠やキー付きポストへ見直し、投函口からの抜き取りを防ぐ構造を選びましょう。

 

宅配ボックスは施錠を徹底し、長期不在前に「配達物が滞留しない」運用に切り替えます。

 

伝票やラベルの個人情報は持ち出されやすいため、シュレッダー処理や持ち帰り管理を徹底。帰省直前には、停止・転送などの手配状況を最終確認して、露見リスクをゼロに近づけます。

 実践ワザ14 車と自転車の防犯 カーポート照明と車載カメラを活用

車両は敷地最奥・照明が届く位置に駐車し、人感センサー付きのカーポート照明で接近を察知。

 

車はステアリングロックやホイールロックで物理的に防御し、ドライブレコーダーは駐車監視設定を確認します。

 

自転車は屋内や見通しの良い場所に保管し、2ロック(異なる種類の鍵を併用)と固定物へのロックで持ち去りを防止。

 

防犯登録の控えや車体番号の記録を保管し、盗難保険の適用条件も事前に確認しておくと安心です。

 自転車はワイヤーロックと地球ロックで固定

フレームと前後輪をまとめて、地面に固定された手すり・アンカーなどの動かせない構造物に通す「地球ロック」を基本にします。

 

クイックリリースの車輪は外されやすいため、太めのチェーンやU字ロックとワイヤーの併用で、工具を変えないと切れない状態を作るのが効果的です。

 実践ワザ15 警備会社の留守監視 ALSOKやSECOMの短期契約を検討

ホームセキュリティは、出入口の開閉センサーや室内の人感センサー、非常ボタンなどを連携させ、異常時の通報・駆けつけに備える仕組みです。

 

ALSOKやSECOMのプランは内容や契約条件が多様なため、休暇期間に合わせた利用可否や設置までのスケジュール、通知先・駆けつけ範囲を事前に確認し、余裕を持って手続きを進めましょう。

 

標識やステッカーの掲出は抑止効果が期待でき、既存の鍵・窓対策と組み合わせることで総合力が高まります。

 

以下に、実践ワザごとの要点を一覧で整理します。自宅の弱点に合わせて優先順位を決め、複数の対策を重ねて実施してください。

 

場所/対象 主な対策 ポイント 実施難易度
玄関 CPマーク錠前で1ドア2ロック、サムターン・スコープ強化 建付け調整と受け金具補強、目に見える抑止表示
防犯フィルム/合わせガラス、鍵付きクレセントと補助錠 上下二重化、施錠徹底、網戸は施錠代わりにしない
面格子 防犯ねじで再固定、腐食・緩みの点検 外側から外せない固定方法を採用
敷地外周 防犯砂利、門扉施錠、足場撤去 見通し確保と動線コントロール
照明・カメラ 人感ライト配置、屋外カメラで録画と通知 通行位置で確実に反応、プライバシー配慮
勝手口 上下補助錠、丁番ガード、格子追加 人目の少ない側を最優先で強化
ポスト・宅配 鍵付きポスト、宅配ボックス施錠、滞留回避 不在露見の防止と個人情報保護
車・自転車 カーポート照明、ハンドル/ホイールロック、2ロック 固定物への地球ロック、駐車監視の事前テスト 低〜中
警備会社 センサー連動と通報体制の整備 契約条件・駆けつけ範囲・工期を早めに確認

 当日の出発前にやることチェック 朝 昼 夜のルーティン

 

お盆休みの長期不在は「当日の詰め」が成否を分けます。

 

前夜・当日朝・出発直前(昼〜夜)の3つの時間帯でやるべきことを分け、チェックリストを読み上げながら指差し確認しましょう。

 

賃貸・戸建てに共通する基本動作(施錠、配達物、在宅偽装、電源・ガス、録画・通知、近隣連携)を外さないことが防犯対策の要です。

 

時間帯 主な目的 重点チェック例
前夜(夜) 在宅偽装と環境づくり タイマー照明の設定、ラジオの音量と時刻、センサーライトの動作、配達物の停止・変更の最終確認
当日朝 室内と配達物の整理 ポストを空にする、ゴミや脚立・室外機周りの足場になり得る物の移動、スマートロックの自動施錠ON
出発直前(昼〜夜) 最終施錠と記録・通知 玄関・窓・勝手口のダブルロック、ブレーカーとガス元栓の最適化、防犯カメラの録画・スマホ通知テスト、近隣への一声

 玄関と窓と電源の最終確認 チェックリストで読み上げ

家族または同居人で役割を分担し、場所ごとに読み上げ・指差し・復唱の3点セットで確認します。

 

鍵は「施錠→触って確認→離れて再確認」の順でルーティン化するとミスが減ります。

場所 確認項目 やり方 注意点
玄関ドア ダブルロック・ドアチェーン 上下シリンダーの施錠後、ノブ・サムターンが回らないか物理確認 サムターンカバー装着の有無、CP認定錠の異常なしを確認
玄関周り ドアスコープ・差し込み口 ドアスコープカバーを閉じ、郵便受け口が閉まるか確認 ポスト本体は施錠、チラシ差し込み防止プレートを使用
窓(全室) クレセント+補助錠 全窓のクレセント施錠後、補助ロックを装着 換気用の小開口は避ける。防犯フィルムに浮き・破れがないか目視
バルコニー・掃き出し窓 雨戸・シャッター 閉め切り、ロック位置で固定 施錠ツマミの掛かりを再確認。戸建ては面格子の緩みも点検
勝手口・通用口 補助錠・内鍵 メイン錠+補助錠の二重施錠 サムターン回し対策が効いているか、外からの見通しを確認
ベランダ周辺 足場の除去 室外機上の台・脚立・ゴミ箱を移動 物干し竿・植木の配置を見直し、乗り越え防止
照明・ラジオ タイマー設定 点灯・消灯を日ごとにずらし、不規則化 毎日同時刻は不自然。明るさと音量は外漏れし過ぎない程度に
カーテン レース主体で生活感 レースを閉め、厚手は半分程度に 一日中の完全遮光は避け、日中の採光感を演出
電源(ブレーカー) 必要回路の維持 防犯機器・冷蔵庫・タイマー類の回路はONのまま 不要回路のみOFF。全落としで防犯機器が止まらないよう注意
コンセント 発熱・出火リスク低減 未使用家電・延長コードを抜く 通電が必要な機器のプラグは抜かない
ガス 元栓・給湯器 ガス元栓を閉め、給湯器の運転を停止 復帰手順をメモに残す(家族間共有)
インターホン 録画・応答設定 応答メッセージや録画機能を有効化 動作ランプの点灯と録画保存先を確認
スマートロック 自動施錠・遠隔確認 オートロックON、アプリで施錠状態を確認 非常用物理鍵の携行を忘れない
屋外照明 人感センサー 通過して点灯するかテスト 照度センサー感度・照射範囲を最適化
見える場所の物品 貴重品の退避 窓際の現金・金庫・高級品を見えない場所へ カーテン越しに目立たない配置に

 ポストの空確認と新聞配達停止の再チェック

不在が露見しやすいのがポストの溢れと置き配です。

 

出発直前にポストを空にし、配達物の停止・受け取り方法の変更が予定どおり有効になっているか控えやメモで再確認します。

配達物の種別 実施内容 重要ポイント 備考
郵便 受け取り方法の指定や保管の可否を事前手配 不在票・通知書の保管場所を決める 日本郵便の最新案内に従って管理
宅配便 置き配オフ、受け取り場所変更(宅配ロッカー・営業所など) 宅配ボックスは空にして施錠、暗証変更 ヤマト運輸・佐川急便などの再配達設定を再確認
新聞 一時停止や休刊の手配状況を控えで確認 夕刊の有無を含め停止期間に漏れがないか確認 販売店(例:朝日新聞・読売新聞)へ前もって連絡
チラシ・フリーペーパー 投函防止の掲示とポスト口の隙間対策 投函物が溜まらないよう直前に回収 集合ポストはダイヤル施錠を確実に
定期配送 食材・水などのスキップや日程変更 不在期間に届かないよう配送カレンダー調整 通知メール・アプリの設定を見直し

 防犯カメラの録画状態とスマホ通知のテスト

録画されていない・通知が来ないは致命的です。

 

時刻同期、記録媒体、通知の3点を最優先でチェックし、停電復帰時の自動再起動と電源経路も確認します。

項目 確認方法 OK基準 備考
日時設定 本体の時刻とスマホの時刻を照合 ずれがない、または自動同期が有効 時刻ズレは録画証拠性を損なう
記録媒体 microSDやレコーダーの残量・上書き設定を見る 残容量に余裕、上書き動作が有効 エラー表示の有無を確認
録画モード 常時・動体検知・人感の各設定を確認 目的に合ったモードで録画開始を確認 感度が高すぎると誤通知増
通知テスト 前を横切ってスマホ通知を受信 数秒〜十数秒で通知が到達 Wi‑Fi/モバイル双方で確認
画角・映り ライブ映像で玄関・窓・駐車場のカバー範囲確認 死角が少なく顔が識別できる 逆光対策とプライバシーマスクを設定
電源・復帰 電源プラグと配線の緩み、再起動テスト 通電安定、停電後に自動復帰 ブレーカーOFF対象外の系統に接続
通信環境 ルーターの稼働・電波強度・再起動 接続安定、通信ランプ正常 設置場所の電波改善(中継機等)を検討
インターホン録画 来客録画のテスト 押下で録画・保存される 呼出音量・夜間赤外の動作確認
バッテリー機器 残量と充電状態を確認 満充電で運用 寒暖差による低下に注意
クラウド連携 アプリで保存・再生の可否を確認 アップロード遅延がない 利用している場合のみ確認

 近隣への一声と戸締まりの相互見回り

不在を公にし過ぎない範囲で、信頼できる近隣・管理会社・町内会などに「しばらく留守にするかもしれない」旨だけを伝え、異変に気づいた際の連絡先を共有します。

 

出発直前には家族で相互見回りを行い、うっかりをゼロに。

相手・場所 伝える内容 配慮事項 代替・補足
近隣(両隣・向かい) ポストの溢れや不審者を見かけた際の連絡先 具体的な日程は曖昧にする お土産話よりも緊急連絡体制の共有を優先
管理会社・オーナー 共用部の不具合や不審情報があれば連絡を希望 個人情報の扱いに注意 宅配ボックスの運用ルールを再確認
町内会・防犯パトロール 巡回時に玄関前や外周の異常がないか目配り依頼 留守札や不在メモは貼らない 連絡網に電話番号を登録
合鍵管理 室外に隠さない、キーボックスは施錠・暗証変更 合鍵の受け渡し記録を残す 管理会社の扱いを事前確認
車・自転車 ワイヤーロックや地球ロックで二重施錠 カバーで車種・装備を隠す 駐車監視モードや外周照明を活用
最終相互見回り 玄関・窓・勝手口・ベランダ・メーター周りを二人で交差確認 読み上げ表にチェック印と時刻を記入 写真で施錠状態を記録し共有

最後に、玄関を閉める直前に「施錠・配達・電源・録画・連絡」の5点を復唱。

 

ドアを閉めた後、スマホで施錠状態と通知テストの結果を再確認し、安心して出発しましょう。

 

 よくある落とし穴とNG例 お盆休みの防犯あるある

お盆の長期不在は、空き巣による下見や侵入窃盗が増える時期です。

 

ついやってしまいがちな「不在サイン」や、善意のつもりが防犯上は逆効果になる行動をあらかじめ把握し、確実に潰しておきましょう。

 

以下は代表的なNG例と、その理由・具体策です。

 

玄関や勝手口、窓、ベランダといった主要な侵入経路に関する対策や、SNS・電源管理など生活面の在宅偽装まで網羅して解説します。

NG例 想定されるリスク おすすめの対策 チェックのタイミング
カーテンを一日中閉め切る 生活感が消え不在が露見 レースカーテン中心+照明のランダム点灯で在宅偽装 出発前日〜当日
合鍵を玄関や植木鉢の下に隠す 定番の隠し場所は容易に特定される 屋外に置かない。家族・管理会社で保管管理 出発1週間前までに方針決定
SNSで旅行をリアルタイム投稿 不在宣言となり標的化 帰宅後に投稿。位置情報オフ、公開範囲を限定 出発前に設定確認
ベランダに脚立や物干しを放置 足場化し2階から侵入 屋内退避・固定。補助錠や面格子で窓を強化 出発3日前までに整理
ブレーカーを全て落とす 防犯カメラ・インターホン・スマート機器が停止 必要回路は通電維持。UPSやソーラーライトを活用 出発当日の最終確認
置き配停止のし忘れ 荷物の滞留で不在が明白。盗難も誘発 置き配オフ、宅配ボックス施錠、受け取り先変更 出発3〜5日前に手配
タイマー照明が毎日同時刻 不自然な点灯パターンで不在を示唆 ランダム機能・曜日別設定・複数灯の時間差 出発前日までに動作テスト

 カーテンを一日中閉め切って生活感が消える

昼夜を問わず厚手カーテンを閉めっぱなしにすると、外からの見え方が一定になり、長期不在のサインになります。

 

空き巣は下見の際に室内の明暗や通風の有無、夜間の照明点灯状況を観察します。

 

完全遮光は逆効果になりやすい一方、開け放ちもガラス破りやクレセント付近のこじ破りを誘発します。

 

対策として、日中はレースカーテンを基本にし、夜間のみ厚手カーテンに切り替わる生活感を演出しましょう。

 

照明はランダム点灯機能や曜日別タイマーを使い、部屋ごとに時間差をつけます。

 

窓は必ず施錠し、補助錠でダブルロック化。1階やベランダ側は防犯フィルムや面格子、シャッターも併用してガラス破り対策を強化します。

 

屋外は人感センサーライトで接近を検知し、在宅を装う視覚的抑止を高めると効果的です。

 合鍵を玄関周りや植木鉢の下に隠す

ドアマット下、郵便受け、メーターボックス、室外機上、植木鉢の下などは典型的な捜索ポイントです。

 

こうした場所に合鍵を置くと、ピッキング対策のCP認定シリンダーを採用していても無意味になります。

 

鍵が見つかれば、サムターン回し対策やドアチェーンの有無も関係なく侵入されます。

 

合鍵は屋外に置かないのが鉄則です。

 

家族や信頼できる知人、管理会社に預けるか、受け渡しは対面で行いましょう。

 

スマートロックを併用する場合は自動施錠と解錠通知、期間限定のデジタルキーを活用します。

 

電池残量の確認、非常用物理キーの保管場所の周知も忘れずに。

 

合鍵管理は記録を残し、貸与・返却の履歴を明確化しておくと安心です。

 旅行中のSNSリアルタイム投稿や位置情報の公開

出発や宿泊先、帰省先をリアルタイムで発信すると、不在期間が第三者に伝わり、標的にされやすくなります。

 

搭乗券やホテル名、路線名が写り込む写真、チェックインのタグ付け、EXIFの位置情報も危険です。

 

留守番電話やメールの自動返信で不在期間を明記するのも避けましょう。

 

投稿は帰宅後にまとめて公開し、位置情報は常時オフに。

 

フォロワー限定や一時的な非公開も検討します。

 

画像は背景の看板や時刻表示に配慮を。

 

自宅の外観が特定される写真(表札、バルコニー、駐車場の特徴など)も控えめにし、プロフィールや固定投稿に住所や行動範囲を推測される情報を書かないことが重要です。

 ベランダの脚立や物干しが足場になっている

脚立、物干し台、大型のゴミ箱、室外機上の棚は、塀やバルコニーを超える足場になります。

 

2階以上でも雨どい・配管やフェンスを利用して乗り越えるケースがあり、ベランダ側の掃き出し窓はクレセント周りを狙ったこじ破りが発生しやすい箇所です。

 

出発前に脚立や軽い家具は屋内へ退避し、室外機上の台は取り外します。

 

ベランダの柵付近に背の高い物を置かないレイアウトに変更し、防犯砂利で接近音を増やすのも有効です。

 

窓には補助錠やクレセント用ロックを追加し、防犯フィルムや面格子で物理的抵抗を高めましょう。

 

人感センサーライトや屋外防犯カメラで接近を録画・威嚇すると、下見段階で敬遠されやすくなります。

 ブレーカーを全て落として防犯機器が停止する

節電のつもりで主幹ブレーカーを全て落とすと、録画機能付きインターホン、防犯カメラ、スマートロックのハブ、タイマー照明、Wi‑Fiルーターまで停止し、在宅偽装と見守りが同時に失われます。

 

冷蔵庫や給湯器など生活設備も止まり、漏水警報や火災警報器の連動機能に支障が出る場合があります。

 

警備会社の機器は通電が前提のため、契約中は全断は厳禁です。

 

必要回路(防犯・通信・冷蔵庫・外灯など)は通電を維持し、不要な個別回路のみオフにするのが基本です。

 

停電時の備えとして、通信断を避けるためにルーター・ハブへUPS(無停電電源装置)を用意し、屋外はソーラー式の人感センサーライトで冗長化を図りましょう。

 

出発当日に、録画・通知・遠隔視聴の動作テストを実施してから施錠を行うと確実です。

 置き配停止のし忘れで不在が露見する

宅配の置き配を停止し忘れると、玄関前や宅配ボックスに荷物が滞留し、不在が一目で分かります。

 

不在票の蓄積や郵便物の溢れも同様にリスクです。

 

集合住宅では共用廊下の放置荷物が目立ち、オートロック物件でも狙われる原因になります。

 

 

出発の数日前までに、主要な配送サービスの置き配オプションをオフにし、コンビニ受け取り・営業所止め・家族受け取りへ切り替えます。

 

宅配ボックスは施錠を徹底し、暗証番号は出発前に変更。郵便物や新聞は一時停止を申請し、ポストの施錠と空の状態を当日朝に再確認しましょう。

 

管理会社や近隣に伝えて巡回時に異常がないか見てもらえると万全です。

 タイマー照明が毎日同じ時刻で不自然に点灯

毎日全く同じ時刻・同じ部屋だけが点灯すると、プログラム点灯だと推測されやすく、在宅偽装の効果が薄れます。

 

点灯時間が日没と乖離している場合も不自然さが際立ちます。

 

ランダム機能や曜日別スケジュールのあるタイマー・スマートプラグを使い、複数の照明に時間差をつけます。

 

玄関照明と居室照明を連動させず、日没連動で「薄暮〜就寝」を再現。

 

ラジオやテレビの疑似音を短時間だけ組み合わせるとより自然です。

 

外からの見え方を出発前夜に道路側から確認し、カーテンの透け具合や明るさを微調整しておきましょう。

 

以上のNG行動は、いずれも「不在の可視化」や「侵入容易化」に直結します。

 

玄関・勝手口・窓の施錠強化(補助錠によるダブルロック、防犯フィルム、面格子)、外構の整備(防犯砂利、センサーライト)、情報発信の抑制(SNS・自動返信)、通信と電源の維持(録画・通知)をセットで行い、下見段階で「手間がかかる家」と認識させることが、お盆休みの最重要防犯策です。

 

 困ったときの相談先と使える公的情報

お盆休みの長期不在中や帰省前後に「不審者がいる」「窓が壊されているかもしれない」など不安を感じたら、状況に応じて適切な窓口へ連絡することが被害の最小化につながります。

 

緊急時は110番、判断に迷う場面は警察相談専用電話(#9110)を起点にしつつ、地域の交番や自治体、防犯協会の支援や公的な製品情報を活用して、住まいの防犯レベルを底上げしましょう。

 

 

 緊急時は110番 迷ったら警察相談専用電話のシャープ9110

生命・身体・財産に差し迫った危険がある、またはその恐れが高い場面ではためらわずに110番へ通報します。

 

住居への侵入の疑い、不審者の滞留、窓ガラスやドアの破損、在宅中のインターホン連打や執拗な呼び出し、侵入窃盗の現行犯・直後などは110番の対象です。

 

状況が緊急か判断できない、今後の対策や相談先を知りたい、被害の未遂事案の相談をしたいといった場合は、警察相談専用電話(#9110)に電話すると各都道府県警察の相談窓口につながり、具体的なアドバイスや適切な案内が受けられます。

 

#9110の受付時間は都道府県警察で異なるため、案内に従い案内時間等を確認してください。

ダイヤル 使う場面 主な対応 受付時間・注意
110 緊急時(侵入の疑い、現行犯、危険が差し迫る状況) 警察官の出動要否判断、現場対応、被害届受理案内 24時間。通話の最初に「場所」「何が起きているか」「けが人の有無」を簡潔に伝える。
#9110 緊急性は低いが不安や相談がある、未遂や不審情報の相談 生活安全分野の相談、窓口案内、防犯アドバイス 受付時間は都道府県警察で異なる。音声案内に従って地域の相談窓口へ。

通報・相談の際は、住所(目標物・建物名・部屋番号を含む)、状況の概要、発生時刻、関係者や不審者の特徴、逃走方向、撮影した写真・防犯カメラの映像の有無、在宅・不在の別を落ち着いて伝えると初動が迅速になります。

 

安全確保を最優先にし、無理な確認や追跡は行わないでください。

 地域の交番や自治体 防犯協会の巡回連携

最寄りの交番や警察署の生活安全課では、住まいの侵入経路の傾向や地域の犯罪発生状況の情報、長期不在時の防犯アドバイスが受けられます。

 

個別の巡回を確約するものではありませんが、地域の治安状況に応じた助言や、見守りの留意点など実務的な案内を受けられる場合があります。

 

自治体の防犯担当課や地域の防犯協会、青色防犯パトロールなどのボランティアとも連携し、不審情報の共有やパトロールの強化につながることがあります。

 

事前に、留守期間、緊急時の連絡先、建物の出入口と防犯設備の位置、近隣の協力者、宅配・新聞の停止状況などをメモにまとめ、必要に応じて交番・自治体窓口に相談すると、具体的な助言を受けやすくなります。

 

また、各自治体や都道府県警察が配信する防犯メール(犯罪情報メール)や、防犯情報マップを活用して、帰省前に自宅周辺の発生傾向を確認しておくと、重点箇所の対策が明確になります。

窓口 相談できる内容 期待できる支援 備考
交番・警察署(生活安全課) 空き巣の傾向、不審情報の共有、防犯対策の助言 地域の実情に沿ったアドバイス、必要に応じた情報連携 緊急時は110。相談は#9110や窓口で。
自治体の防犯担当課 地域パトロールや見守り情報、啓発資材の提供 防犯メールの登録案内、地域イベントや講習の情報 登録制の情報配信を活用。
地域の防犯協会・ボランティア 巡回活動の連携、不審者情報の共有 青色防犯パトロールなど地域活動との接点づくり 活動範囲・頻度は地域で異なる。

 日本防犯設備協会のCP認定製品情報を確認

侵入抑止力を高めるには、客観的な基準を満たした建物部品や機器を選ぶことが重要です。

 

防犯性能の基準に適合したことを示すCPマーク(防犯性能の高い建物部品)や、国内の指針・規格に沿った防犯カメラ・侵入警報機器の情報を確認し、型番レベルで裏づけを取ってから導入しましょう。

 

日本防犯設備協会が関わる防犯設備士制度や技術指針の情報は、機器選定や設置の相談先を見極める際の判断材料になります。

 

製品選定では、製品名・型番・メーカーのカタログに記載されたマークや適合情報を確認し、購入前に最新の公的な製品リストや技術資料で照合することが有効です。

 

認定品であっても、扉やサッシの状態、ビスの長さや下地材など施工品質が性能に直結します。

 

専門知識を持つ販売店や有資格者に相談し、住居の実情に合わせて錠前、サッシ、合わせガラス、シャッター、面格子などを適切に組み合わせると、侵入のリスクをバランスよく低減できます。

 

品目例 確認ポイント 補足
シリンダー錠・補助錠 マーク表示、型番、対応扉厚、サムターン防護の有無 ダブルロック化とサムターンカバー併用で相乗効果。
窓用サッシ・クレセント 強化仕様の有無、補助ロックの適合可否 窓の形状に合わせた補強が必要。
防犯合わせガラス 仕様記号、厚み、貫通・こじ破りへの抵抗性能 既設サッシとの組み合わせを要確認。
シャッター・面格子 固定方法、外部からのビス外し対策 取り付け位置と下地強度の確認が重要。

 管理会社や町内会の連絡網を事前に整備

賃貸は管理会社やオーナー、分譲は管理組合・管理員、戸建ては町内会・自治会の連絡網を整理し、長期不在時の緊急連絡先と対応ルールを共有しておくと安心です。

 

ポストのあふれ、アラーム音や屋外センサーの誤作動、共用部の不具合、宅配の誤配など、留守中に起こりがちな事象へ迅速に対処できます。

 

個人情報の取扱い方針や鍵の扱い、第三者への連絡可否なども事前に確認しておくとトラブルを避けられます。

 

連絡網の整備では、平時の連絡先に加え、緊急時の優先順位、夜間・休日の窓口、相互見回りの範囲、警察へ通報する判断基準、宅配・新聞の停止期間、駐車場の利用状況などを明記します。

 

掲示板や回覧、メールや地域の情報配信サービスを併用し、必要な人だけが把握できる形で最小限の情報共有を行うことがポイントです。

 

窓口・担当 連絡先 想定シーン 注意点
管理会社・管理員 緊急ダイヤル/営業時間窓口 共用部の不具合、警報器の作動、宅配ボックス対応 夜間・休日の受付可否を確認。
町内会・自治会(班長・会長) 電話/メール 相互見回り、不審情報の共有、回覧物の保管 留守期間のみ限定共有する。
近隣の協力者 携帯番号 アラーム音や異常の一次確認 安全最優先で無理な対応はしない。
警察(110・#9110) 110/#9110 緊急通報/防犯相談 状況・住所・連絡先を即時に伝える準備。

不在をむやみに広く知らせる必要はありません。

 

必要最小限の関係者に期間と連絡手段を伝え、緊急時は110、判断に迷う場合は#9110に委ねるという基本線を共有しておくと、いざというときの初動が統一され、被害拡大を防げます。

 

 まとめ

お盆の長期不在は、警察庁データが示すとおり玄関・窓からの侵入が多いため、結論は「見せる防犯+物理強化+不在露見の遮断」。

 

CP認定の錠前と防犯フィルムでダブルロック、郵便・新聞停止とタイマー照明、SNSは帰宅後投稿。賃貸は原状回復型補助錠、戸建ては外周整備とカメラを。

 

出発前チェックと近隣連携、必要に応じALSOKやSECOMの短期契約も有効。困ったら警察相談専用電話シャープ9110へ。