一挙公開！おしゃれなガレージハウスの魅力と作り方

2023年06月08日

住宅は「一生に一度」と言われるほど大きな買い物。

オリジナリティや趣味を追求したい人も少なくないことでしょう。

特に、フェラーリなどの高級スポーツカーのオーナーであれば、

その思いは大きいのではないのでしょうか。
ところで、車を趣味にする方々に提案したい住宅があります。

それが「ガレージハウス」です。

これは、ガレージを組み込んだ形態の家なのですが、一般の家とは違って作り方は少々異なります。

そこで、ここではガレージハウスの魅力からガレージハウスづくりの

ノウハウや注意点などを紹介しましょう。

おしゃれなガレージハウスの魅力

ガレージハウスは住居とガレージを融合しているので、そこには独特の魅力が生まれます。

これは、特に車を趣味にしている人にとっては大きいです。
それでは、どのような魅力がガレージハウスにはあるのでしょうか。

具体的に掘り下げたいと思います。

車との生活が違って来る

まず挙げられるのが「車との生活が違って来る点」です。
これは、一般の駐車スペース、あるいはカーポートに車を駐車している生活と比較すると、

その違いが分かります。
例えば、ガレージ部分と居住部分をガラス張りで仕切った場合など、車が居住空間と一体と感じられることでしょう。

スポーツカーを生活を彩るオブジェのようにも使え、趣味を普段から楽しむことが可能となるのです。
その点、駐車スペースを家から離すと、車と生活の距離まで離れてしまいます。

確かに車を趣味として楽しむことは可能でしょうが、やはり生活とは分断されてしまうことでしょう。車の楽しみが削られてしまう…と言えるのではないでしょうか。

家族との生活が豊かになる

週末に家族でドライブを楽しむ人は多いです。

例えば、遠くのキャンプ場に行ってバーベキューを楽しんだり、行楽地に行って普段では見られないような景色を楽しんだりと、余暇を楽しむ人は多いのではないでしょうか。

車は家族で楽しめ、生活を豊かにするアイテムにもなるのです。
さて、その点においては一般の住宅よりもガレージハウスの方が有利。

車をきれいな状態で維持するためには、屋外に置くよりも、家に設置したガレージに置く方がベターだからです。

家全体がおしゃれになる

おしゃれな家づくりのためには、オリジナリティを演出することが大きなカギと言えます。

外から見た雰囲気が他の家とは一風変わっているならば、その家はやはり目立つからです。
さて、ガレージハウスはガレージを組み込んでいるので、ガレージ部分が家のオリジナリティを出す上で恰好な部分となります。

特に、そこに高級車を置くならば、周囲の家とは違った高級感の演出が可能となるでしょう。
例えば、家から離れた駐車スペースに雨で汚れたポルシェを置く場合と、ガレージハウスでピカピカな状態で置くポルシェでは、やはりカッコよさが違います。

車が家を演出するアイテムとなり、家全体をおしゃれにするのです。

趣味の空間が増える

車との距離が近くなると、車での楽しみ方が変わって来ます。

普段からの掃除だけでなく、メンテナンスが小まめになるでしょう。

趣味が高じて自動車整備の資格まで取った人にとっては、思い切り楽しめる空間が増えるのではないでしょうか。
例えば、ガレージに整備のためのピットを設ける人がいます。

カーマニアの人にとっては堪らない家とも言えるのですが、このようなピットはカーポートの下に設けることは不可能でしょう。

しかし、ガレージハウスならば可能です。
また、車の他にも趣味を持つ人にとっても嬉しい空間になるはずです。

「大人の隠れ家」とまでは言えないかも知れませんが、貴重な場所にはなることでしょう。

ガレージハウスをつくる具体的なメリット

このように、ガレージハウスにはいくつもの魅力があります。
ところで、メリットを具体的に挙げるならば、ガレージハウスの魅力が更に明瞭になりやすいです。
そこで、ここでは、ガレージハウスをつくる具体的なメリットを挙げてみましょう。

風雨から愛車を守ることが可能

愛車が雨で汚れてしまうことに苦い思いをしている人は少なくないことでしょう。

せっかくの休日、車で遠出しようと思っても、肝心な車が雨で汚れてしまっていては気分が落ちてしまいます。

車は屋外に駐車しておくとチリやホコリ、そして雨などで汚れてしまうものだからです。
また、鳥のフンなどで愛車が汚れてしまい、涙を溜めた人もいるのではないでしょうか。

鳥はゲリラのように襲って来ます。襲来を防ぐことは簡単ではありません。
その点、ガレージハウスに車を置くならば、汚れを防ぐことに効果的です。

そもそも雨や風から愛車を守ることが可能なので、汚れる機会が減るからです。

車に乗るのに便利

雨天の時などは車に乗るのにも濡れてしまい、大変です。

いずれにしても、車を屋外に置くならば、このような事態は避けられません。

確かにカーポートを設置するならば、雨などでも大丈夫に思えるかも知れませんが、家屋から離れている場合や横殴りの雨などの場合は、どうしても効果が薄れてしまいます。
その点、ガレージハウスであれば家屋とガレージが一体となるので、そのような不利な状況は生まれません。そのため、車に乗るのにも便利と言えるのです。

車をメンテナンスするときに便利

愛車のメンテナンスは屋外では限度があります。

しかし、ガレージに置くのであれば可能なことは増えます。
例えば、車のブレーキまわりをメンテナンスする場合、屋外の駐車スペースでは困難です。

しかし、ガレージを家に設けるならばメンテナンス用のスペースが設けられます。

メンテナンス用のピットを設置するならば、更に手の込んだ整備が可能にもなるはずです。
このように、ガレージが家にあるならばメンテナンスで可能なことも増えます。便利なのです。

防犯性に優れる

車を屋外に置くならば、どうしても車上荒らしのリスクはゼロにはできません。

確かにガラスを割る時などに音がするかも知れませんが、やはり危険なのです。
その点、ガレージハウスで車を置くならば、防犯性が上がり、このリスクはグッと減ります。

侵入者は敷地内に入れるかも知れませんが、家屋への侵入までは簡単ではないからです。
尚、ガレージにシャッターを設置するならば、このリスクは更に減少し、大切な車が荒らされなくなります。

ガレージに欲しい機能とアイテム

ここでガレージに欲しい機能とアイテムを挙げてみましょう。
特にフェラーリなどの高級車を置くならば、ガレージとしての機能が陳腐ならばカッコよくありません。

やはりガレージそのものもカッコよく、そして機能的であるべき。

そのためには設置するアイテムも選ばなければならないのです。

高性能のシャッター・ゲート

ガレージにシャッターやゲートを設けるならば、防犯性が更に向上するのでオススメです。
しかし、ガレージ用のシャッターやゲートにはいくつものタイプがあるので、間違って選んでしまうと、せっかくのガレージハウスの魅力が半減してしまいます。
それでは、どのようなシャッター・ゲートが良いのでしょうか。

電動タイプ

ガレージ用のゲートには大きく分けて手動のタイプと電動のタイプがあります。
言うまでもなく、手動は手で開閉させるもの。

ガラガラと音が立つものも多いですし、ゲートも重いです。また、帰って来た時などは一旦車から降りてゲートを開けなければいけません。
その点、電動のタイプであれば手で開ける必要がありませんので扱いが便利です。

そして、今の電動ゲートはリモコンにも対応しますので、車から降りる必要もありません。

雨天の時などは特に重宝します。
ちなみに、手動タイプのガラガラという騒音は近隣にも響くことが考えられます。

夜遅くに帰宅することを考えるならば、やはり電動がオススメです。

開閉が素早いタイプ

ガレージ用のゲートには一般の巻き取るタイプのシャッターの他にも、パネルタイプの開閉の素早いタイプがあります。
巻き取るタイプのシャッターは開口部の上のシャッターボックスに巻き取って格納。

一方、パネルタイプは天井にスライドするので天井に納まります。
さて、両者には長所と短所があるのですが、高級車を格納するのであれば素早く開閉ができるパネルタイプがオススメです。

巻き取るシャッターはサイズにもよりますが、電動であっても音がする場合も少なくなく、表面のデザインも良くありません。
その点、パネルタイプは巻き取るシャッターとは異なって開閉音がほとんどしません。

また、パネル表面のデザインに凝ったものもあります。
ですから、スーッとゲートが開き、中からスポーツカーが出て来る…といった秘密基地のような演出が可能です。一枚上手のガレージがつくれます。

収納スペース

ガレージは単なる駐車スペースとするべきではありません。

車を使うのであれば、どうしてもアイテムが増えてしまうからです。そのため、ガレージであっても収納は必要なのです。
また、ガレージの内部は整理をしておかなければ乱雑になってしまいます。そうなると、せっかくの趣味の空間も台無しになります。
では、どのような収納が良いのでしょうか。

タイヤなどの収納のために

車は季節に応じてタイヤを交換しなければいけません。

例えば、冬になればスタッドレスのタイヤは不可欠です。
さて、ガレージはこのようなタイヤを置かなければいけません。

しかも、ガレージを魅せるのであれば、スマートに片付けることは大切です。
そして、そのためにはタイヤなどにも片付けられる収納が必要。

散らかった乱雑のスペースとなるのを防ぐためにはタイヤの収納が重要なのです。

工具や部品などの収納のために

車を自前で整備してしまう人は意外といるもので、その人たちにとっては整備のための工具が欠かせません。

そして、部品を置いておくスペースも必要となることでしょう。
さて、このような工具や部品であっても乱雑に置かれるならば、せっかくのガレージが台無しになってしまいます。カッコいいガレージの演出には整頓が必要。工具や部品の収納も必要なのです。

デスクワークのスペースがあっても良い

ガレージの中での作業が増えるならば、必要な仕事の幅も広がるかも知れません。

特に、今は部品や工具の発注などもオンラインで可能な時代。

車のメンテナンスに必要な部品も通販で手配するかも知れないのです。
そのような作業に対応するため、ガレージ内にデスクワークのスペースを設けるのもオススメです。
ガレージ内に作業用の机と椅子、そしてパソコンがあるならば、ガレージ内で可能となることもグッと増えます。

より豊かなガレージライフとなることは間違いありません。

EVコンセント

環境問題が叫ばれるなか、電気自動車を注目する人も多いのではないでしょうか。

今の時代では少数派かも仕入れませんが、未来を見るならば電気自動車の可能性は大きいのです。
さて、電気自動車を動かすためにはEVコンセントは、やはり欲しいアイテムです。

そのため、これからガレージハウスをつくる人にはオススメのアイテムと言えます。
ちなみに、ポルシェのようなメーカーからも電気自動車は出ています。

今後も電気自動車の比率は増えるのではないかと思われます。

ガレージ専用の水栓

車の掃除には水栓が欠かせません。掃除のためにバケツに水を汲んでくるのは大変です。
さて、水栓を設置するにしても野暮ったいものでは、美観の上であまり好ましくはありません。

やはりデザイン性の高いタイプが欲しいものです。
尚、水栓を設置するにあたっては、手洗い用と車洗い用に分けて設置するのがオススメ。

特に、車のメンテナンスのためにピットを設ける人には必要となります。

照明計画

昔の照明器は蛍光灯が多く、ただ明るくするだけでした。

しかし、今はLEDタイプの普及が進んでいます。
さて、LEDの照明器には大きなメリットがあります。

というのも、LEDの照明器には光の色を変えることが可能なタイプがあるのです。
さて、照明器にこだわるのもガレージをより良くするのに有用な手段です。
時間と雰囲気によって光の色を変えるならば、ガレージはより居心地の良い空間になるはず。

作業を急ぎたい時には蛍光灯のような明るい光とし、作業を終えて一服する時には光を暖色系に変えてくつろぎの空間にする…光の色を変えることで違った空間が演出可能なのです。

1枚上手のおしゃれなガレージハウスにするために

より良いガレージにするためには前述のような工夫やアイテムが必要なのですが、ガレージと住宅を融合させると別な「欲しい点」が出て来ます。

そこで、ここでは「より良いガレージハウス」とするために欲しい点を挙げてみましょう。

家のデザインはトータルコーディネートを

家をおしゃれに魅せるためにはデザインのコーディネートが最も重要です。
これはガレージハウスにも同じことが言えます。

建物の外壁、ガレージのゲート、庭の雰囲気をトータルに検討し、コーディネートを決めることが家を魅せるカギなのです。
尚、コーディネートは単にデザインを合わせるだけとは限りません。

アクセントとなる部分を決め、それに合わせる工夫があっても良いのです。
例えば、玄関ドアをアクセントとして、それにゲートの素材を合わせ、そこに外壁や屋根を合わせてもコーディネートが作れます。
工夫次第ともいえるのですが、家づくりの面白みでもあるので、存分に楽しみましょう。

内装素材にこだわってみる

住宅の内装材というと、どのようなものが思いつくでしょうか。…多くの人はクロス張りを思い浮かべることでしょう。
しかし、建物の内装材はそれだけではありません。

天然木をベースにしたようなタイプもあるのです。そして、ガレージの内装材をこだわってみるのも、おもしろい試みなのです。
例えば、ガレージ部分の壁面に天然木を使い、居室部分の床に同じ雰囲気のフロア材を使えば、雰囲気のコーディネートは作れます。特にLDKのような広い部屋にはオススメです。
尚、前述のようなガレージ内部の照明器の工夫をLDKでもしてみるならば、更に似た雰囲気の空間演出が可能で、オススメです。

インテリアグリーンを配置する

ガレージ内は車の部品や工具が置かれるため、どうしても殺風景になってしまいます。
しかし、そこにインテリアグリーンを置くならば、雰囲気がガラリと変わるのでオススメです。

植物は目に優しいですし、植物の持つ生命の息吹はガレージ内を変えてくれます。
ただし、インテリアグリーンは生きている植物なので、採光や水やりなどに気を付けなければいけません。また、土地の気候によって気温も違うので、種類選びに注意をしましょう。

外構部分の植栽も併せて検討したい

家づくりをトータル的に考えるならば外構部分の植栽も併せて検討すべきです。

植物は生活を彩るばかりでなく、家全体も彩るからです。
例えば、高めのシンボルツリーを玄関先に置くならば、玄関アプローチ部分の雰囲気が良くなります。そして、シンボルツリーを中心にして、低木で外構部分を飾るならば、家全体の見栄えも変わることでしょう。
ちなみに、オープン外構とするならば庭を魅せることも可能。ガーデニングを一緒に楽しむこともオススメです。

夜間の家をおしゃれに魅せる

家を飾るのは昼間だけではありません。夜間の装飾も重要です。
そして、夜間に家を飾るために重要なのがエクステリアライトです。

スタイリッシュに決めたガレージハウスをライトアップすれば、おしゃれな家がグレードアップします。
尚、エクステリアライトは防犯の意味でも重要。侵入犯罪は見通しの悪い暗闇こそが危険です。

そこを明るくしてやれば防犯効果が狙えます。

ガレージハウスづくりの注意点

ここまでガレージハウスの魅力やメリットを述べて来ました。

ガレージハウスに対するイメージもハッキリしてきたのではないかと思います。
ところで、ガレージハウスは自由度の高い設計が可能なのですが、制限が無い訳ではありません。

やはり注意点はあるのです。
そこで、ここではガレージハウス作りの注意点を取り上げてみます。

計画は綿密に

家づくりは多額の資金が必要な事業で、多くの人が数十年単位のローンを利用して行うものです。

それだけに失敗は許されません。

特に、ガレージハウスのような注文住宅の場合は余計に費用が必要。

そのため、家を建てる前の計画は綿密でなければいけません。
また、資金計画だけでなく、建てた後でも固定資産税が発生するので、ある程度の税金は予測しておくべきでしょう。
尚、資金計画で盲点になりがちなのが、住宅取得時に発生する税金をはじめとする諸経費です。

物件によっては数百万円レベルになるので注意をしましょう。

家全体の間取りを工夫する

ガレージハウスは家にガレージを組み込むので、間取りの工夫が必要です。
例えば、家に帰る時間が遅くなってしまう時は、車の音が居室に騒音として響いてしまうこともあります。

特に子供が寝ている部屋に響かせてしまうことは良くありません。

また、二世帯住宅にガレージを組み込む場合においても、親世帯の部分に響かせることは望ましくないことでしょう。
そのため、間取りは子供部屋や親世帯のスペースをガレージ部分から遠く配置するなどの間取りの工夫が必要。

家族構成や敷地の状態から検討しましょう。

居室とガレージの広さのバランスに気を付ける

ガレージハウスはカーマニアの夢でもあるでしょう。

趣味に没頭できる空間、あるいは「男の隠れ家」とも言えるかも知れません。
しかし、家は家族全員のものであるべき。そのため、居室との広さのバランスに気を付けるべきです。
仮に居室部分を狭くしてガレージ部分を広く造ってしまったならば、家族からの非難を受けるかも知れません。

そうなると、せっかくのマイホームでの家族との生活が台無しになってしまいます。
ガレージも大切でしょうが、やはり家族を大切にし、家族全員の生活を豊かにするべきです。

窓の配置に注意する

部屋を明るくするためには窓の配置が非常に大切です。

設置する場所を間違えてしまうと、採光が上手く行かず、部屋が暗くなってしまうからです。
さて、これはガレージハウスにおいても同じです。ガレージ内を明るくするためにも、窓の位置には注意をするべきでしょう。
ただし、窓の配置は建物の耐震性にも影響する部分。

建築会社とよく相談することが大切です。

換気に気を付ける

ガレージハウスは屋内で車のエンジンを掛けます。

そのため、排気ガスがガレージ内に溜まってしまいます。

排気ガスには一酸化炭素が含まれるので、換気をしっかりしなければいけません。

しっかりとした換気設備を据え付けましょう。
ちなみに、換気装置は複数あった方がベターです。

と言うのも、機械が複数あるならば仮に1機が故障したとしても、ガレージ内の排気ガスを追い出すことが可能だからです。
ともかくとして排気ガスは生命にも関わる重大な問題です。

換気の対策はしっかりと立てましょう。

騒音対策・振動対策

車を動かすならば、どうしても騒音や振動は発生してしまいます。

そして、その騒音や振動は他の家族の生活にも弊害になり得ます。そのため、騒音や振動の対策が必要なのです。
騒音や振動の対策には、先に挙げたような間取りの工夫があります。

しかし、それだけで弊害がゼロにできるとは限りませんので、内装材の工夫が必要となるでしょう。
尚、ロックウールなどを利用した防音機能のある内装パネルなども販売されています。

また、建築会社には防音工事の得意なところもありますので、対策について相談すると良いでしょう。

メンテナンスしやすい構造にする

住宅は定期的なメンテナンスが非常に大切です。外壁や屋根は塗装が必要ですし、配管などの交換も必要となるかも知れません。

また、電気まわりの改造も視野に入れておくべきです。
さて、このようなメンテナンスも住宅の構造によっては、容易にできる場合とできない場合があります。

当然ながら、メンテナンスが簡単にできる方が便利です。
さて、ガレージハウスにも、このことは当てはまります。

ガレージ部分に設置するゲートや換気設備にもメンテナンスが必要です。簡単にメンテナンスができる構造にしなければいけないのです。
…仮に、ゲートのメンテナンスが簡単でないならば、閉まった状態で故障した時には車の出し入れができません。メンテナンスのしやすさは大切なのです。

将来も視野に入れる

ガレージハウスは趣味人の家とも言えるのですが、家づくりは将来も見越しておきたいものです。

ですから、車を手放す場合のことも考えておいた方がベターと言えるでしょう。
例えば、急に資金が必要となり、所有していたフェラーリを手放す…といった状況にもなるかもしれません。
そのような場合には、ガレージ部分を普通に使う居室に簡単に改装できる工夫が欲しいです。
そして、これは家の設計の段階から考慮しなければいけません。次の世代まで考えたプランニングが必要なのです。

ガレージハウスづくりは誰にでも可能なのか

住宅の建築には多くの企業が関係しています。

大手のハウスメーカーもあれば、中小の工務店、最近ではローコストハウスのメーカーまで出ています。
また、住宅の改装を個人でやってのけるDIYの名人も中にはいます。

彼らの中には物置を作ってしまう人もいるほどです。
ところで、ガレージハウスづくりは家を建てられる人ならば誰でも可能なのでしょうか。

イメージの具現化は簡単ではない

注文住宅を造る上で最も大切で困難な作業は「イメージの具現化」ではないでしょうか。

住宅について知識のあまりない顧客から可能な限りの情報を聞き出す作業は難しいですし、図面に描き起こす作業も大変だからです。
しかも、それがガレージハウス案件になると、更にハードルは上がります。
例えば…「白いポルシェに似合う家を造りたい」「赤いフェラーリをカッコよく見せる家にしたい」…というような案件だったらどうでしょうか。

イメージの具現化には卓越した設計能力が必要とされるのです。

デザインはプロの仕事

先に挙げた「白いポルシェと赤いフェラーリ」では、車そのもののフォルムが違うため、ガレージを作り分けることは、もしかすると難しくないかもしれません。
しかし「黄色いポルシェと青いポルシェ」では車のフォルムが同じであるため、ガレージの作り分けは困難になります。

作り分けるためには、単にガレージ内のカラーリングを変えるだけでなく、内装材の材質などまで変える必要が出て来るからです。
そして、このようなガレージの作り分けは誰にでも可能な芸当ではありません。

建築知識と車の知識に長けたプロのデザイナーの仕事がどうしても欠かせないのです。

建築会社にも得意・不得意な分野がある

建築会社は住宅レベルであれば、基本的にはどんな家も建ててしまいます。
例えば、今では賃貸不動産の併用住宅や店舗併用住宅が多く建てられますが、そのような家であっても建築会社は建ててしまうことでしょう。
しかし、「得意・不得意」な分野が存在するのは否めません。賃貸不動産が得意な会社が、店舗設計は不得意な場合もあり得るのです。
これはガレージハウスにも同じことが言えます。

そして、その差は建築ノウハウの差となって現れるのです。
ちなみに、ガレージハウスは車の知識が必要です。

国産車しか知らない設計者にランボルギーニに合う家を造ることは非常に困難。

車を知らなければできないのです。