宮崎県で注文住宅を建てる方必見!窓のカーテンとブラインドの種類と失敗しない選び方
2025年12月17日
宮崎県で理想の注文住宅を建てるにあたり、内装の仕上げとして欠かせないのがカーテンやブラインドといった窓周りのアイテム(ウィンドウトリートメント)です。
しかし、種類が多すぎてどれを選べば良いか迷っている方や、デザインだけで選んでしまい入居後に「暑すぎる」「外からの視線が気になる」と後悔するケースも少なくありません。
特に宮崎県は全国有数の日照時間と快晴日数を誇り、夏場の強い日差しや台風への対策が、長く快適な住環境を作る上で極めて重要です。
本記事では、ドレープカーテンやレースカーテン、横型・縦型ブラインド、ロールスクリーンなど、代表的な窓周りアイテムの種類とそれぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
さらに、宮崎県の気候風土に適した「遮熱・遮光機能」の選び方や、台風時の窓ガラス飛散防止を考慮した対策、新築計画においてスムーズに進めるための導入スケジュールについても網羅的にご紹介します。
結論から申し上げますと、宮崎県での窓周り選びで失敗しないための最大のポイントは、インテリアとしてのデザイン性だけでなく、「強い紫外線と湿気への対策」を最優先に機能面を重視して選定することです。
この記事を読むことで、ご自身のライフスタイルと宮崎の環境に最適な窓周りのプランが見つかり、見た目も機能も満足できる家づくりのヒントが得られるでしょう。

目次
宮崎県の注文住宅における窓周りの重要性
宮崎県で注文住宅を建てる際、間取りや外観デザインと同じくらい、あるいはそれ以上に慎重に検討すべきなのが「窓周り」の環境です。
温暖な気候と豊かな自然に恵まれた宮崎県ですが、その一方で「強い日差し」や「台風」といった特有の気象条件への対策が欠かせません。
カーテンやブラインドは単なるインテリアではなく、暮らしの快適性と安全性を守るための重要な機能を持っています。
「日本のひなた」宮崎県の日照時間と紫外線対策
宮崎県は「日本のひなた」というキャッチフレーズが示す通り、全国でもトップクラスの日照時間と快晴日数を誇ります。
明るい陽光が降り注ぐリビングは魅力的ですが、同時に強い紫外線や赤外線が室内に長時間入り込むことを意味します。
適切なウィンドウトリートメント(窓装飾)を選ばないと、夏場の室温が急激に上昇したり、フローリングや大切な家具が紫外線で日焼けして劣化したりする原因となります。
宮崎県の注文住宅では、光を採り入れつつも、有害な紫外線をカットし、熱を遮る機能を持ったカーテンやブラインド選びが非常に重要です。
台風の通り道としての防災・安全対策
宮崎県は台風の通り道になりやすい地理的特性を持っています。
暴風雨の際は、飛来物によって窓ガラスが割れるリスクを想定しなければなりません。
雨戸やシャッターを設置することも有効ですが、すべての窓に設置できるとは限りません。
万が一、強風で物が飛んできて窓ガラスが割れてしまった場合、カーテンやブラインドを閉めておくことで、ガラスの破片が室内に飛び散るのを防ぐ「飛散防止効果」が期待できます。
特に就寝中や家族がくつろぐリビングでは、防災の観点からも窓周りのアイテム選びが家族の安全につながります。
温暖多湿な気候と冷暖房効率(省エネ)
夏は暑く湿気が多い宮崎県において、エアコンの効率を高めることは電気代の節約に直結します。
実は、住宅に入ってくる熱の大部分は「窓」から侵入します。
環境省のデータによると、夏の冷房時に室内に流入する熱の約7割が窓などの開口部から入ってくるとされています。
遮熱性能の高いカーテンやブラインドを設置することで、窓際で熱をブロックし、エアコンの効きを良くすることができます。
また、冬場においても、暖房の熱が窓から逃げるのを防ぐ保温効果が期待できるため、年間を通じて省エネで快適な室内環境を実現するためには、窓周りの工夫が不可欠です。

参照:窓について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査 – 環境省
| 気候・環境特性 | 懸念される影響 | カーテン・ブラインドの役割 |
|---|---|---|
| 長い日照時間・強い日差し | 室温上昇、家具・床の日焼け(劣化) | 遮光、遮熱、UVカット機能による保護 |
| 台風の接近・通過 | 飛来物によるガラス破損、破片の拡散 | ガラス飛散防止(二次被害の軽減) |
| 高温多湿な夏 | 冷房効率の低下、光熱費の増加 | 熱の流入抑制、調湿・通気性の確保 |
| 外からの視線 | プライバシーの侵害 | 採光と目隠しの両立(遮像機能など) |
代表的なカーテンの種類と特徴
宮崎県で注文住宅を建てる際、内装の雰囲気を大きく左右するのがウィンドウトリートメントです。
窓の形状やライフスタイルに合わせて最適なものを選ぶためには、まず代表的なカーテンの種類とその特徴を正しく理解しておく必要があります。
一般的に家庭で採用されるカーテンには、大きく分けて「ドレープカーテン」「レースカーテン」、そして生地を上下に昇降させる「ローマンシェード」があります。
それぞれの特徴や機能性、適した窓のタイプを以下の表にまとめました。
| 種類 | 主な特徴 | メリット | 適した窓 |
|---|---|---|---|
| ドレープカーテン | 厚手の生地で作られる一般的なカーテン。色や柄が豊富。 | 断熱性・遮光性が高く、室温調整に優れる。装飾性が高い。 | 掃き出し窓 腰高窓 |
| レースカーテン | 薄手の透け感のある生地。ドレープとセットで使われることが多い。 | 自然光を取り入れつつ、視線を遮る。通気性が良い。 | 全ての窓 (ドレープと併用) |
| ローマンシェード | コードやチェーンで生地を上下に昇降させるスタイル。 | たたんだ時に上部に収まるため、窓周りがすっきり見える。 | 小窓 縦長の細い窓 |
インテリアの主役になるドレープカーテン
ドレープカーテンは、太い糸で織られた厚手の生地を使用しており、部屋のインテリアの主役となる存在です。
注文住宅では壁紙や床材に合わせて自由に生地を選べるため、空間のコーディネートにおいて重要な役割を果たします。
ヒダの倍率による印象の違い
オーダーカーテンを作る際、生地の使用量(ヒダの倍率)によって仕上がりの印象や価格が大きく変わります。
- 2倍ヒダ(3つ山): 仕上がり幅に対して2倍の生地を使用します。ドレープ(波)が深く美しく出るため、高級感のあるエレガントな雰囲気に仕上がります。リビングや客間におすすめです。
- 1.5倍ヒダ(2つ山): 仕上がり幅に対して1.5倍の生地を使用します。既製品に多く見られる仕様で、すっきりとしたカジュアルな印象になります。子供部屋や寝室などでコストを抑えたい場合に適しています。
- フラットカーテン: ヒダ山を作らず、カーテンレールにそのまま吊るすスタイルです。大きな柄を見せたい場合や、北欧モダンなインテリアと相性が良いです。
宮崎の気候に合わせた機能選び
宮崎県は日照時間が長く日差しが強いため、ドレープカーテンの機能性にも注目しましょう。
「遮光カーテン」は等級によって光の遮り具合が異なり、寝室や西日の強い部屋には1級遮光が推奨されます。
また、夏場の冷房効率を高める「遮熱機能」や、冬の暖気を逃さない「保温機能」を持つ生地を選ぶことで、省エネ効果も期待できます。
光を調整するレースカーテン
レースカーテンは、ドレープカーテンの内側(窓側)に取り付け、日中の光を和らげたり、外からの視線を遮ったりする役割を持ちます。
近年では、単に薄いだけでなく、様々な高機能レースカーテンが登場しています。
プライバシーを守るミラーレースと遮像レース
住宅密集地や道路に面した窓では、プライバシーの保護が重要です。
- ミラーレース: 生地の裏面に光沢のある糸を編み込み、光を反射させることで、日中外から室内を見えにくくします。室内からは外の景色が見えるのが特徴です。
- 遮像(ウェーブロン)レース: 特殊な繊維を使用し、昼夜問わず外から室内が見えにくいカーテンです。夜間に電気をつけても透けにくいため、防犯対策としても有効ですが、室内から外も見えにくくなる点には注意が必要です。
紫外線対策と家具の保護
南国情緒あふれる宮崎の強い紫外線は、肌だけでなくフローリングや家具の変色・劣化の原因にもなります。
「UVカット機能」が付いたレースカーテンを選ぶことで、室内に取り込む自然光の明るさはそのままに、有害な紫外線を60%~90%程度カットすることが可能です。
すっきりとした印象のローマンシェード
ローマンシェード(シェードカーテン)は、カーテンと同じ生地を使って製作できるメカニック製品です。
左右に開閉するカーテンとは異なり、コードやチェーンを操作して生地を「たたみ上げながら」上下に開閉します。
シェードの主なスタイル
シェードにはいくつかの縫製スタイルがあり、部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
- プレーンシェード: 生地の風合いをそのまま活かした最もシンプルなスタイルです。生地を下ろした時はフラットな布状になり、上げると規則正しく折り畳まれます。柄物の生地をタペストリーのように楽しむことができます。
- シャープシェード: 生地の裏側に横方向のバー(芯)が入っているタイプです。折りたたみがカチッと直線的になり、モダンでシャープな印象を与えます。和室や書斎など、整然とした空間によく合います。
ダブルシェードの活用
1台のメカでドレープ生地とレース生地の両方を操作できる「ダブルシェード(ツインシェード)」も人気です。
手前(部屋側)にドレープ、奥(窓側)にレースを配置するのが一般的で、カーテンのように機能性を保ちながら、見た目を非常にすっきりとさせることができます。
カーテンレールを取り付けるスペースがない場所や、家具を窓の近くに置きたい場合にも有効な選択肢となります。

代表的なブラインドの種類と特徴
注文住宅の窓周りを計画する際、カーテンと並んで人気が高いのがブラインドです。
ブラインドの最大の魅力は、スラット(羽)やスクリーンの操作によって、光の量や視線を細かくコントロールできる点にあります。
特に日照時間が長く、日差しの強い宮崎県においては、室内の温度上昇を抑えつつ明るさを取り込めるブラインドの機能性は非常に有効です。
また、カーテン特有の「ヒダ」がないため、窓周りをすっきりと見せることができ、モダンで洗練されたインテリアを実現しやすいのも特徴です。
ここでは、注文住宅でよく採用される代表的な3つのタイプについて、その特徴と選び方を解説します。
調光しやすい横型ブラインド
横型ブラインド(ベネシャンブラインド)は、水平方向に並んだスラット(羽)の角度を変えることで、光と風を自在に調整できる最もポピュラーなタイプです。
スラットを傾けるだけで、外からの視線を遮りながら室内に風を通したり、直射日光を遮って間接光だけを取り入れたりすることが可能です。
素材による機能とデザインの違い
横型ブラインドは素材によって大きく2つのタイプに分けられ、設置する場所や目的に応じて使い分けることが重要です。
- アルミブラインド:水に強くサビにくいため、浴室やキッチンなどの水回りに最適です。また、遮熱コートが施された製品を選べば、宮崎の強い西日対策としても高い効果を発揮します。カラーバリエーションが豊富で、比較的リーズナブルな価格帯も魅力です。
- ウッドブラインド(木製):天然木を使用した高級感のあるブラインドです。熱伝導率が低いため断熱性が高く、リビングや寝室などリラックスしたい空間に適しています。アルミ製に比べて重量があるため、頻繁に上げ下げする窓よりは、調光をメインにする窓に向いています。
メリットとデメリット
最大のメリットは優れた調光・通風機能と、プライバシー保護の両立です。
一方で、水平なスラットの上にホコリが溜まりやすいため、こまめな掃除が必要になる点がデメリットとして挙げられます。
最近では、静電気によるホコリの付着を抑える機能を持った製品も登場しています。
掃き出し窓に合う縦型ブラインド
縦型ブラインド(バーチカルブラインド)は、ルーバー(羽)が垂直に並んでおり、左右に開閉するタイプです。
天井から床までの大きな掃き出し窓や、幅の広い窓に設置すると、縦のラインが強調されて天井を高く見せる効果があり、開放的な空間を演出できます。
出入りが多い窓に最適な操作性
縦型ブラインドはカーテンのように左右に開閉できるため、ベランダや庭への出入りが多い掃き出し窓との相性が抜群です。
全開にした際のたたみ代(開けた時にルーバーが重なる部分)がコンパクトで、窓の開口部を広く使えるのも利点です。
宮崎の豊かな自然光や庭の景色を存分に楽しみたいリビングの窓におすすめです。
ルーバーの種類と選び方
ルーバーの生地には、一般的な不透明生地のほか、レースのような透け感のある生地や、遮光機能付きの生地などがあります。
また、不透明生地とシースルー生地を交互に配置した「センターレーススタイル」などを選べば、プライバシーを守りながら柔らかな光を取り込むことが可能です。
注意点として、エアコンの風や窓を開けた際の風でルーバー同士が当たり、カタカタと音がすることがあります。
裾部分にウェイト(重り)が入っているコードがないタイプや、ボトムコードで連結されているタイプなど、仕様を確認して選ぶと良いでしょう。
目隠しに便利なロールスクリーン
ロールスクリーンは、上部のメカ部分にあるロールパイプに生地を巻き上げて開閉するシンプルなスタイルです。
フラットな一枚布であるため、窓周りを非常にすっきりと見せることができます。
窓だけでなく、部屋の間仕切りや収納の目隠しとしても活用できる汎用性の高さが人気です。
多様な機能と設置場所
ロールスクリーンは、上げ下げの操作が簡単で、使わないときは上部にコンパクトに収納できるため、小窓やスリット窓、腰高窓によく採用されます。
生地のバリエーションも豊富で、遮光、遮熱、撥水、抗菌など、用途に合わせた機能を選べます。
例えば、寝室やホームシアターを楽しむ部屋には遮光等級の高い生地が、洗面脱衣所には撥水機能付きの生地が適しています。
調光ロールスクリーンという選択肢
一般的なロールスクリーンは「開けるか閉めるか」の二択になりがちで、閉めると外が見えなくなるという弱点があります。
これを解消するのが「調光ロールスクリーン」です。厚地とレースのボーダー状の生地を前後に配置し、重なり具合を調整することで、ブラインドのように光の量をコントロールできます。

各ブラインドタイプの特徴比較
それぞれのブラインドには得意なシーンと苦手なシーンがあります。
宮崎県での注文住宅づくりにおいて、どの部屋にどのタイプを採用すべきか判断するための比較表を以下にまとめました。
| 種類 | 主な特徴 | 調光・通風 | おすすめの窓・場所 | 宮崎での活用ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 横型ブラインド (アルミ・木製) |
スラットの角度で光と視線を細かく調整可能。 | ◎ (非常に優れる) |
浴室、キッチン、書斎、子供部屋、腰高窓 | 遮熱スラットで西日対策。 風を通しながら視線を遮るのに最適。 |
| 縦型ブラインド (バーチカル) |
左右開閉で出入りが楽。スタイリッシュな縦ライン。 | ○ (角度調整可能) |
リビングの掃き出し窓、幅の広い窓 | 大きな窓からの日差しをコントロール。 開放感を損なわないデザイン。 |
| ロールスクリーン | フラットでシンプル。巻き上げると存在感がない。 | △ (調光タイプなら○) |
小窓、スリット窓、間仕切り、収納の目隠し | 強い日差しを遮る遮光生地で寝室の安眠確保。 シンプルな見た目で空間を広く見せる。 |
宮崎県の気候風土に適した選び方のポイント
宮崎県で注文住宅を建てる際、窓周りのアイテム選びで最も重要なのはデザイン性だけではありません。
「日本のひなた」とも称される宮崎県特有の気候条件、すなわち「強い日差し」「高い湿度」「台風の接近」を考慮した機能的な選択が、入居後の快適な暮らしを左右します。
ここでは、宮崎県の地域特性に合わせたカーテンやブラインドの具体的な選び方を解説します。
強い日差しと紫外線を防ぐ遮光と遮熱機能
宮崎県は全国的にも快晴日数や日照時間が多い地域として知られています。
特に夏場の強烈な日差しは、室温を急激に上昇させるだけでなく、フローリングや家具の日焼け(紫外線劣化)を引き起こす原因となります。
リビングなどの大きな窓には、「遮熱(しゃねつ)機能」と「遮光(しゃこう)機能」を兼ね備えたウィンドウトリートメントを選ぶことが重要です。
遮熱カーテンは、窓から入る熱気を遮断し、冷房効率を高めるため、省エネ効果も期待できます。
遮熱・遮光アイテムの選び方基準
カーテンやブラインドを選ぶ際は、以下の基準を参考に、部屋の用途に合わせて等級や機能を使い分けることをおすすめします。
| 機能の種類 | 特徴とメリット | 宮崎県でのおすすめ設置場所 |
|---|---|---|
| 遮熱カーテン・レース | 赤外線を反射・吸収し、室温の上昇を抑える。UVカット率が高いものが多い。 | 南向きのリビング、日中長く過ごす部屋 |
| 遮光カーテン(1級〜3級) | 光を遮る性能が高い。1級は人の顔が識別できないレベルの暗さを作る。 | 寝室、西日が強く当たる部屋、ホームシアター室 |
| 遮熱ブラインド | スラット(羽根)に遮熱塗装が施されており、高い反射率で熱を遮る。 | 書斎、子供部屋、浴室 |
特にレースカーテンに関しては、外からの視線を遮りつつ、光を拡散して部屋を明るく保つ「ミラーレース」や、より高い遮熱効果を持つ「遮熱レース」を採用することで、宮崎の明るい陽光を楽しみながら熱対策を行うことが可能です。
湿気対策と風通しを考慮した素材選び
宮崎県は温暖湿潤な気候であり、梅雨時期や夏場は湿度が高くなります。
そのため、窓周りのアイテムには「通気性」と「メンテナンス性」が求められます。
湿気がこもりやすい素材を選ぶと、結露やカビの発生原因となるため注意が必要です。
カビを防ぐ素材と機能
天然素材(綿や麻)は風合いが魅力的ですが、湿気を吸いやすく、一度カビが生えると除去が難しいため、湿気の多い部屋にはポリエステル100%の化学繊維素材が適しています。
ポリエステルは吸湿性が低く、耐久性が高いため、家庭の洗濯機で丸洗いできる「ウォッシャブル機能」付きの製品が多く流通しています。
風を通すブラインドの活用
風通しを重視する場合、カーテンよりもブラインド類が有利です。
特に「横型ブラインド(ベネシャンブラインド)」や「縦型ブラインド(バーチカルブラインド)」は、視線を遮りながら羽根の角度調整だけで風を室内に取り込むことができます。
注文住宅で人気の高い大きな掃き出し窓には、縦型ブラインドがおすすめです。
左右に開閉するため出入りがスムーズで、スラット(羽根)が垂直であるためホコリが溜まりにくく、湿気を含んだホコリによるカビの発生リスクを軽減できます。
台風時の窓ガラス飛散防止効果について
宮崎県は台風の通り道となることが多く、暴風雨対策は注文住宅における必須課題です。
窓ガラス自体を強化ガラスや合わせガラスにする、あるいはシャッター(雨戸)を設置することが基本ですが、カーテンやブラインドも室内側の安全対策として重要な役割を果たします。
万が一、飛来物によって窓ガラスが割れた際、ガラス片が室内に飛び散る「飛散」を防ぐには、ブラインドやロールスクリーンよりも、厚手の「ドレープカーテン」が最も効果的です。
気象庁が発表している台風への備えにおいても、窓ガラスの飛散防止フィルムの貼付とともに、カーテンを閉めることが推奨されています。
ブラインドを採用する場合でも、飛散防止効果のあるガラスフィルムを併用するか、台風時のみ使用できる簡易的なカーテンを用意しておくなど、二重の対策を検討してください。
特に寝室の枕元に窓がある場合、就寝中の台風接近に備えて、しっかりとした生地のカーテンを選んでおくことが、家族の安全を守ることに繋がります。

注文住宅で後悔しないための導入スケジュール
注文住宅づくりにおいて、カーテンやブラインドの検討は後回しにされがちです。
しかし、窓周りの計画は建物の設計段階から密接に関わっており、直前になって慌てて選ぶと「取り付けたい商品が付けられない」「エアコンと干渉してしまった」といった失敗につながりかねません。
特に宮崎県のような日差しの強い地域では、入居初日から適切なウィンドウトリートメントがないと、室内の温度上昇やプライバシーの確保に悩まされることになります。
ここでは、理想の窓辺を実現するための適切なスケジュールと、各工程での注意点を解説します。
検討開始から設置までの全体フロー
カーテンやブラインド選びは、建物の工事進捗に合わせて段階的に進めるのがスムーズです。
一般的な注文住宅におけるスケジュールの目安を以下の表にまとめました。
| 時期・タイミング | 主なアクション | チェックポイント |
|---|---|---|
| 設計・間取り決定時 | 窓の配置確認 予算取り |
窓の種類や開閉方法、家具の配置を想定し、大まかな予算を確保する。 |
| 着工~上棟時 | 下地補強の指示 配線計画(電動の場合) |
カーテンレールやブラインドを取り付ける位置に「下地」が入るよう工務店に依頼する。 |
| 内装工事中 (クロス選び) |
商品選定 ショールーム見学 |
壁紙(クロス)や床材とのコーディネートを考え、実物サンプルを確認する。 |
| 木工事完了・内覧会 | 現地採寸 最終見積もり・発注 |
窓枠やカーテンボックスが完成した状態で正確にサイズを測る。 |
| 引き渡し・入居直前 | 取り付け工事 納品 |
引っ越し当日までに設置を完了させ、プライバシーを確保する。 |
【設計・着工時】下地補強と干渉チェックは早めに
まだ家の形もできていない設計段階ですが、実はこの時期が最も重要です。窓周りのアイテムを美しく、安全に取り付けるための準備が必要だからです。
カーテンレールの下地補強
カーテンレールやブラインド、ロールスクリーンを壁や天井に取り付けるには、ビスを打ち込むための「下地(木材などの補強)」が壁の裏側に必要です。
一般的な石膏ボードだけでは強度が足りず、重みでレールが落下する危険があります。
特に注文住宅では、窓枠の上だけでなく、天井付けにする場合や、窓枠よりも高い位置にレールを付けたい場合など、希望するスタイルに合わせて広範囲に下地を入れてもらうよう、着工前に担当者へ伝えておくことが失敗を防ぐ鍵となります。
エアコンやクローゼットとの干渉
窓の近くにエアコンの設置予定がある場合や、クローゼットの折れ戸が窓付近にある場合は注意が必要です。
装飾レールやカーテンボックスの出っ張りがエアコンに当たって取り付けられなかったり、クローゼットの扉が開かなくなったりするトラブルは珍しくありません。
図面上でエアコンと窓の位置関係を確認し、必要なスペース(余裕代)が確保されているか、設計士やインテリアコーディネーターと相談しましょう。
【建築中~内装工事】商品選定と現地採寸
工事が進み、部屋の広さや窓の雰囲気が具体的になってきたら、宮崎県内のカーテン専門店やインテリアショップへ足を運び、具体的な商品選びを始めます。
壁紙や床材とのコーディネート
内装のクロス(壁紙)が決まる頃に合わせて、カーテンやブラインドの色柄を選定します。
小さなカタログ写真だけでなく、できるだけ大きな実物サンプルを取り寄せ、実際の現場で壁や床に合わせてみることをおすすめします。
光の当たり方によって色の見え方が変わるため、自然光の下で確認することが大切です。
プロによる正確な現地採寸
オーダーカーテンやブラインドの発注には、ミリ単位の正確な採寸が必要です。
採寸のタイミングは、窓枠が取り付けられ、壁のクロス貼りが終わる直前、または終わった後がベストです。
自分で測ることも可能ですが、注文住宅の場合は窓の形状が特殊だったり、カーテンボックスがあったりと複雑なケースが多いため、専門店やプロに現地採寸を依頼するのが安心です。
採寸ミスによる作り直しは追加費用がかかるため、慎重に行いましょう。
【引き渡し直前】発注から取り付けまで
商品が決まり採寸が終わったら、いよいよ発注です。
ここでもスケジュールの管理が重要になります。
納期を逆算して早めに発注する
オーダーカーテンやブラインドは、発注から完成まで通常10日~2週間程度かかります。
また、2月~4月の引っ越しシーズンや年末は注文が殺到し、納期が3週間以上かかることもあります。
引き渡し日や引っ越し日が決まったら、そこから逆算して余裕を持って発注しましょう。
特に海外製の生地を取り寄せる場合や、特殊な加工が必要な場合はさらに時間がかかるため、早めの確認が必要です。
引っ越し当日のプライバシー確保
最も避けたいのは、引っ越し当日にカーテンがなく、夜になると外から室内が丸見えになってしまう事態です。
特に宮崎県は日照時間が長く日差しが強いため、日中の紫外線対策や室温上昇を防ぐためにも、入居初日からカーテン類が設置されている状態が望ましいです。
引き渡しから引っ越しまでの間に取り付け工事を行うのが一般的ですが、スケジュールの都合で引き渡し前の取り付けを希望する場合は、施工会社への許可取りが必要になります。

まとめ
宮崎県での注文住宅づくりにおいて、窓のカーテンやブラインド選びは、単なるインテリアの仕上げではなく、南国特有の気候の中で一年を通して快適に過ごすための重要な要素です。
本記事でご紹介した通り、ドレープカーテンやローマンシェードは断熱性や装飾性に優れ、ブラインドやロールスクリーンは光の調整や空間をすっきり見せる効果があります。
それぞれの特徴を理解し、リビングにはくつろぎを、書斎には機能性をといったように、部屋の用途に合わせて適材適所で使い分けることが失敗しない選び方の結論です。
特に宮崎県においては、強い日差しや紫外線、高い湿度、そして台風への対策が欠かせません。
デザインの好みだけで選ぶのではなく、「遮熱・遮光機能」で室温上昇を抑えたり、「ウォッシャブル機能」で湿気によるカビを防いだりするなど、機能性を重視した素材選びが必須条件となります。
また、万が一の台風時には、カーテンを閉めることで室内へのガラス飛散を抑制する効果も期待できます。
注文住宅の計画では後回しにされがちな窓周りですが、引き渡し直前になって慌てないよう、早めのスケジュールで検討を始めることが大切です。
宮崎の気候風土を熟知したハウスメーカーやインテリアコーディネーターと相談しながら、機能とデザインを両立させた理想の窓辺を実現してください。



