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世界街並み視察

スペインの白い村 ミハススペイン ミハス

最も有名な「白い村」ミハス。この村の家々は全て白い壁、漆喰で塗り固められ
アンダルシアの強い陽射しを反射させ、家に熱がこもらないようになっています。

撮影:佐藤建設株式会社 佐藤光輝

🌿 海外視察レポート|Mijas Pueblo(スペイン・白い村ミハス)から学ぶ「光と質感のある住まい」

 


 

① 村の概要

 

Mijas は、スペイン南部アンダルシア州、コスタ・デル・ソル沿いの丘の中腹に広がる「白い村(白壁の家々が連なる伝統的な村)」として知られています。ウィクペディア+2地球の歩き方+2

「Mijas Pueblo(ミハス・プエブロ)」と呼ばれる旧市街を中心に、白壁とレンガ色の屋根、石畳の路地、鮮やかな花々や植木鉢が並ぶ街並みが特徴で、地中海と丘の緑に囲まれた風景が広がります。海外旅行の専門店 – エス・ティー・ワールド+2NEWT(ニュート)+2

また、もとは農村/漁村として成立し、長年にわたり地域の暮らしが育まれてきた歴史のある場所で、伝統と風土が息づく「生活の場」としての価値も併せ持っています。ウィクペディア+1


② 見どころ・街並みの魅力

 

■ 白壁 × 花・色彩のコントラストが生む高い景観美

 

ミハスの家々は純白の壁で統一され、さらに石畳の小道やカラフルな植木鉢・花々が随所に飾られており、その色彩と白壁のコントラストが非常に強く、訪れる者に「絵になる」風景を提供します。ホラフライ+2地球の歩き方+2

このデザインは、強い日射が降り注ぐアンダルシアの気候に対応するためだけでなく、景観の統一性と美しさを保つ伝統的な工夫でもあります。trapedia.net+2ホラフライ+2

■ 石畳の路地と起伏を活かした立体的な街並み

 

ミハスは丘の斜面に広がるため、通りや路地は平坦ではなく曲がりくねり、アップダウンがあります。

そのため、歩くたびに違った視点・風景が現れ、まるで“迷路を探索するような散策体験”が楽しめます。好きを着て、in マルタ。 – living in the world+2Tripadvisor+2

こうした立体構造は、住まいとしても「水平だけでなく高さや視線の変化」が空間デザインに活かせるというヒントを与えてくれます。

■ 地中海や山並みを望む眺望と自然との調和

 

 

村の高台や見晴らしの良い地点からは、地中海の青と山の緑を一望できます。

白い家並みと海・山を同時に感じられる風景は、都市/住宅とは異なる“自然との一体感”をもつ住環境を伝えています。Airial+2地球の歩き方+2

この“自然との調和”は、建築・住宅設計においても、敷地選定・環境設計・窓の配置・外構との連携を意識する大切な学びになります。

■ 歴史と文化が宿る街並みと“暮らしの軌跡”

 

 

ミハスは古代ローマ時代の痕跡、アラブ支配の歴史、スペインの伝統建築と文化、観光化後の生活など、複数の時代が重層するエリアです。

石畳の道、古い教会、伝統的な建物、そして現代的な暮らし――それらが混在することで、「時間の深み」と「生活の継続性」を感じさせる街並みとなっています。WANDER SOMEWHERE+2海外旅行の専門店 – エス・ティー・ワールド+2

このような“時間と歴史のある住まい”の価値は、住宅設計において「ただ新しい」だけでなく、「年月とともに味わい深くなる家」「地域・歴史とつながる家」を目指す上で示唆に富みます。


 

③ 私たち(佐藤建設)が得たインスピレーションと、住まいづくりへの応用

 

 

■ 白壁 × 自然素材 × 植栽で創る「質感のある住まい」

 

ミハスのように、白壁をベースにしつつ、木材・石・自然素材を部分的に用いることで、光と影、質感と色彩のバランスが取れた上品な住まいが生まれます。

白壁は光を反射し清潔感と爽やかさを演出し、自然素材が温もりと落ち着きを加える住み手にとって永く心地よい空間になります。

■ 敷地形状・地形を活かした“地形に寄り添う家づくり”

 

 

丘の斜面・起伏を含めた敷地を活かし、レベル差や傾斜、視線の抜けを活用した建築デザインを検討できます。

たとえば、坂道に沿った段差のあるテラス、眺望の取れる窓の配置、地形と住まいを一体にする設計など――日本の土地でも応用可能なアイデアが得られます。

■ 光と空間の構成で、時間とともに表情が変わる家

 

 

白壁・自然素材・植栽・窓・外構――これらを組み合わせることで、朝・昼・夕・夜と時間ごとに光と影が移ろい、住まいが“生きる空間”になります。

特に無垢材 × 左官壁 × 白壁といった組み合わせは、年月とともに味わいが増す設計として有効です。

■ 歴史性・地域性を感じられる「風景としての住まい」づくり

 

 

地域の気候・風土・伝統を踏まえながら、「風土に根ざした家」「景観と調和する家」「年月と共に地域に馴染む家」を意識した設計は、ただの住宅ではなく“場としての価値”を高めます。

ミハスのように、住まいがその地の文化や風景の一部になるような提案が可能です。

📝 まとめ

 

スペイン・ミハスの「白い村」は、シンプルでありながら、白壁・光・素材・自然・歴史・風景が複雑に絡み合った“豊かな住空間の原型”を教えてくれます。

私たち佐藤建設では、この視察で得たインスピレーションを、宮崎の土地・気候・風土を踏まえたうえで、
「質感 × 光 × 風土 × 時間」を感じられる住まいを設計・提案してまいります。