ミラノ ガッレリア散策イタリア ミラノ
イタリア都市ミラノにあるアーケードになります。
2つのアーケードになっており、ドゥオーモ広場やミラノスカラ広場があります。
屋根はガラスのアーチになっており鉄柵で支えられていました。
撮影:佐藤建設株式会社 佐藤光輝














海外視察レポート|ミラノ ガッレリア散策(Galleria Vittorio Emanuele II)
① ミラノ ガッレリアとは — 都市の中心をつなぐアーケード
ミラノの「ガッレリア」とは、正式名称 ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア(Galleria Vittorio Emanuele II) です。19世紀につくられた 歴史あるショッピングアーケード建築 で、ミラノ観光の象徴的スポットのひとつになっています。ウィキペディア
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建設期間は 1865〜1877年。建築家 ジュゼッペ・メンゴーニ(Giuseppe Mengoni) による設計です。ウィキペディア+1
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名前は、イタリア統一後の初代国王 ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世 に由来します。ウィキペディア
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ドゥオーモ広場(Piazza del Duomo)とオペラ座のスカラ座(Piazza della Scala)を アーケードで結ぶ 位置にあり、都市の 2大名所をつなぐ回遊動線として成立しています。ウィキペディア+1
② 建築としての魅力 — 19世紀の革新と美の融合
ガッレリアの最大の特徴は、ガラスと鉄骨を組み合わせた巨大なアーケード空間 です。古典的な石造建築と、当時としては新しい鉄・ガラス構造との組み合わせが美しく、19世紀ヨーロッパ都市設計の象徴的存在となっています。ウィキペディア
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大きなガラスドームと交差アーケード
回廊は中央が八角形の大きなガラス張りドームで覆われており、自然光が内部に降り注ぐ 壮麗な空間演出 が特徴です。ウィキペディア+1 -
モザイク床や装飾ディテール
床のモザイクや柱・アーチの装飾など、細やかなデザインが随所に施され、建物自体が 都市の美術作品 としての役割も担っています。ウィキペディア -
歴史的な交通・都市空間
19世紀には新興都市の象徴としての意味合いもあり、単なる買い物空間を超えて、 市民の交流空間・公共空間 としての役割も担いました。Yes Milano
③ 現代のガッレリア — “ショッピング × 社交 × 観光”
今日のガッレリアは、歴史建築としての価値に加え、ミラノの 文化・生活シーンの中心 としても機能しています。
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ブランドショップと老舗カフェ
内部にはプラダなどの有名ブランドから、老舗カフェ・レストランまでが軒を連ね、ミラノを訪れる人々の 生活・文化の一部 になっています。ティースタイル -
“ミラノのリビングルーム”
ミラネーゼ(ミラノ市民)からは “il salotto di Milano(ミラノのリビングルーム)” という愛称が付き、日常の待ち合わせやお喋りの場としても親しまれています。Yes Milano -
幸運のモザイク
ガッレリア中央には 牡牛のモザイク があり、その上でくるくる回ると幸せになる…という ミラノ伝統のジンクス も旅の一コマとして人気です。ミラノ観光情報ガイド | ミランフォ+1
④ 視察の気づき・応用ポイント
🧱 歴史と現代をつなぐ空間構成
ガッレリアは、19世紀という産業・文化の転換期に 伝統的建築と近代技術を融合した空間 です。このような「古さ × 新しさの共存」の視点は、住宅や商業空間の設計にも応用できる大きなヒントといえます。
🧭 都市の“歩く楽しさ”をつくる
ミラノ中心部のランドマーク同士をつなぐこのガッレリアは、単なる通路ではなく 歩いて楽しむ都市体験の場 です。この「回遊性を意識した空間設計」は、住宅地や商業・公共空間の動線設計にも活かせます。
☕ 生活文化と建築の関係
建築が単体で完結するのではなく、人々の日常生活・社交・文化と結びついていることを体感できる視察でした。これからの住宅設計においても、「暮らし」の在り方を中心に据えた空間デザインを考えることの重要性を感じます。
📝 まとめ
ミラノの ガッレリア散策 は、
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鉄とガラスのアーケードという 19世紀建築の革新
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都市の主軸をつなぐ 公共空間としての回遊性
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文化・生活・観光を包み込む 現代のランドマーク
という多層的な視点を与えてくれる視察対象でした。
私たち 佐藤建設としても、この視察から得た 「空間の質 × 日常の動線 × 暮らしの文化」 という学びを、住宅やまちづくりの提案に活かしていきたいと思います。