マルセイユ 住宅展示場フランス マルセイユ
60軒ほど建築されていました。
撮影:佐藤建設株式会社 佐藤光輝









































海外視察レポート|マルセイユ 住宅展示場視察 — EXPOBAT VILLAGE
① 視察の背景と対象
今回の視察では、フランス・マルセイユの住宅展示場「EXPOBAT VILLAGE」 を訪問しました。こちらは約 60棟ほどの住宅モデルが集まった展示場 で、多様な住宅デザイン・間取り・インテリア提案が一度に比較できる場となっています。
展示場では、リビング・キッチン・居室・玄関・外観・エクステリア など実際の住まいを想定した展示空間が充実しており、伝統的な住宅から現代的デザインまで幅広い住宅提案が並んでいました。
② 見どころ・展示住宅の特徴
🏠 多様な住宅スタイル
EXPOBAT VILLAGE では、フランス・地中海沿岸の気候や暮らしに合わせた 外観デザインや素材選びの工夫が感じられる住宅 が多く見られました。例えば、光と風を取り込む大きめの開口、テラスを主体にしたプラン、屋外と屋内をつなぐ空間構成といった要素が特徴的でした。
この展示場はモデルハウスが集積しているため、一棟一棟で異なる設計コンセプトや素材の違い を比較しながら見ることができ、住まいのバリエーションを学ぶのに適した場所です。
③ マルセイユの住宅環境と建築文化
マルセイユは地中海に面した都市で、歴史的に多文化が交差する港町として発展してきました。視察では展示場の住宅だけでなく、街全体の 街並み・建築素材・暮らし方 も観察しました。
特に印象的なのは、マルセイユにある ル・コルビュジエ設計の集合住宅「ユニテ・ダビタシオン(Cité Radieuse)」 です。これは 20 世紀モダニズム建築を代表する住宅プロジェクトで、集合住宅でありながら「小さな都市」のような機能を持つ作品として知られています。Le Corbusier+1
ユニテ・ダビタシオン は、約 337 の住宅ユニットを持ち、内部には商店やレストラン、屋上テラスの共用空間などが組み込まれた複合住宅です。コルビュジエの「住まいは生活全体を包含する装置」という思想が色濃く反映されています。ウィキペディア
④ 視察を通じた気づき・設計へのヒント
🌿 暮らしをつくる外部環境との調和
マルセイユの展示住宅や街並みからは、地中海気候に適応した窓の取り方・日射遮蔽・屋外空間との繋がり など、住まいの「快適性」を外部環境から捉える設計視点を学びました。
🧭 多様な住宅提案の比較
60棟もの展示住宅が並ぶことで、素材・間取り・外観デザイン・生活動線の違い を比較しながら学べる強みがあります。これは住宅設計の提案幅を広げる上で大きな示唆となるでしょう。
🏙 都市住宅と集合住宅のデザイン
また、ユニテ・ダビタシオンのような 集合住宅の空間設計 や共用設備・コミュニティ空間のあり方は、単体の戸建て住宅でも「住まいの在り方」を考える上で参考になるポイントです。Le Corbusier
📝 まとめ
「マルセイユ 住宅展示場視察」は、多様な住宅モデルを比較し、外部環境との関係性・暮らしの快適性・プランニングの工夫 を学べる貴重な機会でした。
また視察では、住宅展示場だけでなく、世界的なモダニズム建築の実例 — ユニテ・ダビタシオン(コルビュジエ設計) も観察できた点が、住宅・集合住宅設計の広い視点を育てるきっかけになったと思います。
これらの学びは、今後の住宅設計や提案に役立つ大きなヒントになります。