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世界の建築家 建築物視察

Hotel Saint-James ホテル サンジェームスフランス ボルドー

1987年~1989年にかけて建築。
18室のホテル・レストラン・ビストロ建築。

フランス建築家 ジャン・ヌーヴェル

撮影:佐藤建設株式会社 佐藤光輝

海外視察レポート|Hotel Saint-James(ホテル サンジェームス)視察 — フランス・ボルドー近郊

 

① ホテル サンジェームスとは — ブドウ畑の中のデザインホテル

 

ホテル サンジェームス(Hotel Saint-James)」は、フランス南西部 ボルドー地方のブドウ畑が広がる丘陵地域 に位置するブティックホテルです。


ツアー参加者が視察されたと思われるこのホテルは、ワイン産地の情緒と建築デザインが融合した空間体験で知られており、世界中の旅行者に人気があります。

このホテルは、丘陵地の景観を活かしたロケーションにあり、敷地周囲のブドウ畑・森・地形との関係性を感じられる設計が特徴です。視察ではホテルの外観、内部空間、客室・共用部・敷地との関係性などを体感されたと思われます。


② 建築とロケーション — 景観を取り込む設計

 

🏞 ブドウ畑に寄り添う佇まい

ホテル サンジェームスは、**広大なブドウ畑の中に点在する「休息と滞在の場」**として成立しています。
その外観は、周囲の自然環境に馴染むように素材感・色彩が抑えられ、丘陵とブドウ畑の風景を損なわない配置がされています。

視察では、

  • 敷地の高低差や植生を活かした配置

  • 外観カラーと自然の色調の調和

  • 建物と周囲との視線のつながり

といった「環境を読む設計」を体験できたことと思います。

📐 建築のプロポーション

ホテル建築は、余計な装飾を抑えつつ、素材の質感とプロポーションで成立しており、

  • 丘陵のスケール感

  • 周囲のスカイライン

  • ブドウ畑の広がり

といった大きなスケールを感じさせる設計になっています。


これは、単体の「ホテル」というより、風景と一体になった建築としての在り方ともいえます。


 

③ 内部空間 — 暮らしと体験のデザイン

 

🛋 客室・共用空間

ホテル サンジェームスの内部は、建物の素材感や色調と調和した落ち着きのある空間です。

  • 客室は居心地の良さを重視した設計

  • 大きな窓・テラスから景色を取り込むプラン

  • 自然光や周囲の緑とつながる演出

といった視点は、住宅における室内外の関係性を考えるうえでも大きなヒントになります。

🍷 食事・ラウンジ

ホテル内のレストランやラウンジは、地域の食文化・ワイン文化と結びついた空間になっており、

  • 地元食材・ワインとのペアリング体験

  • 空間としての居心地

  • 視線の抜け・光の入り方

など、生活・体験を設計するうえで参考になる要素が多く見られます。


④ 視察から得た気づき・設計の示唆

 

以下は、ホテル サンジェームス視察から得られる設計視点の一例です:

視点 気づき・設計へのヒント
環境との一体感 建物を風景の一部として捉え、素材・色・配置を決めることで、自然と調和する設計が成立する。
視線の軸と動線 眺望・アプローチ・内部動線を「体験の連続」として計画することで、空間価値を高められる。
室内外の関係づくり 大きな開口やテラスを活かし、室内外が連続する空間は、住まいの居心地を高める。
時間の質を設計する 光・影・季節の変化を前提に計画された空間は、住む人の感覚・体験に響く設計になる。

⑤ まとめ

 

ホテル サンジェームス(Hotel Saint-James)」の視察は、

  • 自然環境との調和

  • 素材感とプロポーション設計

  • 内部空間の体験設計
    といった視点を学ぶ貴重な機会でした。

 

このホテルは単なる宿泊施設ではなく、
風景を設計する建築・体験をつくる空間として成立しており、住まいづくりにおいても応用できる示唆が多く含まれています。

視察を通して得られた多くの気づきは、これからの住宅・建築設計の提案力を高めるヒントになるはずです。