シャッターの特徴を徹底チェック!ガレージ用シャッターを選ぶポイントとは
2023年06月22日
ガレージは車を楽しむ上で欠かせないスペースではないでしょうか。
特に、スポーツカーのオーナーであったり、自分で車のメンテナンスをする人であったりすれば、重要な場所であると思います。
さて、そのようなスペースであればシャッター部分にもこだわりたい人も多いことでしょう。
しかし、シャッターの設置を考えるならば、なかなか理想的には行かないものではないでしょうか。
どこかで妥協する必要もあるかと思います。
その時の判断材料として重要なのが「シャッターに関する知識」と言えるでしょう。
そこで、この記事では、特にガレージに設置するシャッターについて、その特徴や選ぶポイントなどを取り上げて解説したいと思います。
目次
ガレージ用シャッターの意義
ガレージ用途のシャッターは「屋外との区画」の意味もあるのですが、
細かく考えるならば、更に多くの意味を持つことが分かります。
それでは、シャッターにはどのような意義があるのでしょうか。
ここではシャッターを設置する意義を再確認したいと思います。
防犯
まず挙げられるのが「防犯」です。
車は車上荒らしなどのリスクを常に負います。そのため、防犯対策は非常に大切です。
例えばカーポートのみを設置したカースペースでは防犯性において乏しく、
車上荒らしなどのリスクは払拭できません。
しかし、シャッターでガレージと外を区画するならば、不審者の侵入を抑えることが可能となり、
防犯性能が大きく向上します。
ちなみに、車庫まわりのエクステリアには簡易的なゲートは確かにあるのですが、
全体を区画するシャッターには勝てません。
やはり、防犯の点でシャッターは大きな意義を持つのです。
プライバシー保護
所有する車のナンバープレートを晒すことは、プライバシー保護の面から考えると、
あまり好ましいことではありません。
ネットの情報を見るならば、ナンバープレートからの個人の特定は困難と読み取れます。
しかし、地方都市のような、それほど大きくない街では、そうとは言い切れません。
車種とナンバープレートから、そのオーナーは誰なのかの照合は不可能ではないのです。
その点、シャッターで車を隠してしまうのであれば、そのリスクは抑えられます。
ちなみに、防犯を考えてもプライバシー保護は重要な要素。
恐ろしい事態を未然に防ぐ上で必要なのです。
デザイン性の向上
後述しますが、ガレージ用のシャッターにはデザイン性を追求したタイプもあり、ガレージをカッコよく決めてくれます。
その様なガレージはトータルデザインの意味でも重要です。
例えば、重厚な雰囲気の家に、あるいはフェラーリなどの高級車のガレージには安っぽいゲートは似つかわしくありません。
カッコいいデザインのシャッターはガレージばかりではなく、
家全体をスタイリッシュに決めてくれます。
ガレージと家全体のデザイン性の向上でも、シャッターは重要なのです。
ガレージ用シャッターの種類と特徴
シャッターには住宅用、ビル用、工場用など、多くのバリエーションがあるのですが、ガレージに絞ったとしても、やはり種類は多いです。
そのため、ガレージのシャッターを選択するためには、種類と特徴を知っておくことが非常に重要と言えます。
そこで、ここではガレージ用途に使われる代表的なシャッターを取り上げ、その構造と特徴を解説します。
軽量シャッター
まずは軽量シャッターを取り上げます。
軽量シャッターは昔からある最もポピュラーなシャッター。店舗用途からガレージ用途まで幅広く使われます。
構造について
軽量シャッターは、シャッターカーテンを上部のシャフトに巻き取って収納する構造のシャッター。基本的にはスチール製で、カーテンは薄い鋼板で作られています。
軽量シャッターの構造の特徴は、シャフトに組み込んだスプリングでカーテンを支持している点。
シャッターのカーテンは薄い鋼板で作ってはいますが、それでも鉄製なので重いです。
しかし、組み込んでいるスプリングが強力なので、重いカーテンであっても、人力での操作が可能となっているのです。
特徴1…コストパフォーマンスに優れる
シャッターには様々なタイプがあります。
カーテンが厚い鋼板で出来ているもの、断熱効果を持たせるために断熱材を入れたもの、
または開閉スピードが速いタイプなど、様々です。
しかし、これらはシャッターに機能を持たせているため、コストはそれだけ掛かってしまいます。
その点、軽量シャッターはシンプルに出来ているため、コストパフォーマンス性は高いです。
納まりや機能にもよりますが、場合によっては高級なタイプのシャッターの半額程度にまで下がるケースもあります。
特徴2…手動式と電動式がある
軽量シャッターには電動式と手動式があります。
前述の通り、軽量シャッターはスプリングを使っているので、人力での操作が可能です。
しかし、シャッターが大きくなれば、それだけ重くなってしまい、操作が大変になってしまいます。
その点、電動式は扱いが非常に楽です。
また、リモコン操作も可能。特に雨天時には助かります。
ちなみに、今の電動式シャッターはビームセンサーをはじめとする安全装置を装備しています。
挟まれるリスクが少ないので、安心して操作が出来ます。
特徴3…防火性能を持つタイプもある
建築物は勝手に建てて良いものではありません。法的に多くの基準があり、それを遵守して建てられているのです。
建築物には、防火性能のある建材を使わなければならない部分があります。
これは火災発生時の延焼を食い止めるためのもの。
当然ながら、簡単に燃えてしまう建材は使えません。
しかし、軽量シャッターには防火性能を持つタイプがあります。
そのため、防火が必要な部分であっても開口部を設けることが可能。
ガレージへの設置が出来るのです。
特徴4…外観が安っぽい
軽量シャッターの外観はカマボコ形のスラットが並んでいて、とてもではありませんが、カッコいいとは言えません。
オーバードアのような他のシャッターと比較すると、不格好で、しかも安っぽく見えてしまうのです。
これは、特に高級外車のオーナーにとってはイヤなことではないでしょうか。
…車が良くてもガレージは安物だ、と思われてしまうならば、気分的にも良くないからです。
特に手動式のシャッターは開閉に外に出なくてはいけないので、やはりカッコ悪いです。
せっかくの高級車が霞んで見えてしまうのです。
特徴5…開口幅が広いと中柱が必要
前述の通り、軽量シャッターのカーテンは薄い鋼板で作ってあります。
そのため、ある範囲までしか耐風圧強度を確保できず、1連での開口幅はどうしても狭くなってしまいます。
そのため、開口幅が広くなると、中央に中柱を立てなければいけません。
尚、中柱は手で取付け・取り外しをしなければ行けません。
ですから、2台駐車のガレージなどの開口部の広い場合は、シ
ャッター開閉の都度の中柱の取付け・取り外しとなるため、面倒です。
特徴6…強風時にガタガタ音がなる
軽量シャッターはシャッターカーテンを両端のガイドレールで押さえる構造です。
そして、ガイドレールにはカーテンをスムーズに通すため、レールの溝幅はカーテンの厚さよりも広めに設定してあります。
ところで、シャッターカーテンが強風を受けると、カーテン全体が押されてしまい、カーテン両端部がガタガタと音が鳴ってしまいます。
騒音としてはそれほど大きな音ではありませんが、気になってしまう音ですし、
カッコ良くは見えません。
重量シャッター
ガレージには重量シャッターが使われることがあります。
重量シャッターは軽量シャッターとは外観的には似ているのですが、違う点は多いです。
ここでは重量シャッターの特徴を紹介します。
構造について
重量シャッターは軽量シャッターと同様、鋼板製のカーテンをシャフトに巻き取って収納して開閉します。
しかし、軽量シャッターのカーテンよりも厚い肉厚の板を使っているのが大きな特徴です。
また、重量のあるカーテンを吊り下げるため、カーテンを巻き取るシャフトも太いです。
そのため、巻き取ったシャッターカーテンを収納するスペースが必要。
ガレージに設置を考える場合には、カーテンを納めるスペースについても検討しておかなければいけません。
特徴1…操作は電動
重量シャッターはカーテンの板厚が軽量シャッターと比べて厚く、それだけ重いです。また、開口幅が広くなると、それだけカーテンの面積も増えるので、更に重くなります。
そのため、軽量シャッターのように手動では開閉せず、基本的には電動での操作となります。
ちなみに、重量シャッターに組み込んであるモーターは軽量シャッターの物よりも高い出力です。そのため、電気も多く必要なので、電源の確保をしなければいけません。ガレージを作る計画の段階から、電源の確保を考えるべきでしょう。
特徴2…高い強度
重量シャッターのカーテンは厚い鋼板で出来ています。
そのために強度も高いメリットがあります。
例えば、開口幅ですが、シャッターはカーテンの強度がないと、
強風時にカーテンが抜けだしたり座屈したりしてしまいます。
そのため、軽量シャッターは広い開口幅には向きません。
しかし、重量シャッターはカーテン強度が高いです。
そのため、風にも強く、しかも広い開口幅にも対応可能。
2台用のガレージに適しています。
特徴3…防火性能を持つ
防火シャッターの防火性能は2つの手段で確認されます。
1つ目は法的な基準を満足するか否か、2つ目は実際に火炎を使ってみて、
防火性能の有無を確認するものです。
さて、重量シャッターの場合はカーテン板厚が厚いです。
そのため、防火においても十分と認められます。
ちなみに、防火性能を持つならば、延焼の危険性のある部分へのシャッター設置が可能です。
敷地や建物の形状によって変わりますが、防火の面で安心して設置可能なのは大きなメリットと言えます。
特徴3…開閉スピードは遅い
重量シャッターは電動開閉です。
そのため、手動で操作する必要はなく、軽量シャッターと比較すると便利です。
ただ、開閉速度はそれほど早くはありません。
サイズによっては開閉動作に1分を超えてしまうケースもあるくらいです。
そのため、雨天時などはシャッターの前で開くのを待つ場合もあり、
イライラする場合もあるかも知れません。
グリルシャッター
次に、グリルシャッターについて紹介します。
グリルシャッターはガレージ用途にも使われますが、店舗用途としてもよく使われます。
ショーウィンドーを魅力的に飾り、しかもカーテンは頑丈なので、確実に保護します。
構造について
グリルシャッターの構造はパイプ材で構成したカーテンを巻き取りシャフトに巻いた構造。
基本的には一般のシャッターとは仕組みはあまり変わりません。
ガレージ用シャッターに使われるのはステンレス製のカーテンが多く、
デザイン性だけでなく、腐食にも強く出来ています。
尚、シャッターは開閉させる時に音と振動が大きくなる場合がありますが、
今では音と振動を抑えたタイプがあり、住宅地であっても使用には問題がほとんど無くなっています。
特徴1…シースルーのデザイン
グリルシャッターの最も大きな特徴はシースルーのデザインである点です。
そのため、開放的な雰囲気にしたい場合や、シャッターの内側を敢えて見せたい場合に使われます。
店舗用にもなりますので、照明の配置によっては全体がスタイリッシュに決まることでしょう。
さて、ガレージ用途に使う場合はスポーツカーなどが似合うかも知れません。
赤いフェラーリをガレージでライトアップするならば、
他とは違うガレージの演出ができるのではないでしょうか。
特徴2…手動式と電動式がある
グリルシャッターには手動式と電動式があります。
手動式は軽量シャッターのように小さな開口部に対応します。
電動式は小さな開口部から広い開口部まで対応が可能です。
電動タイプはリモコンが使えますので、雨の日には便利です。
ちなみに、高級車のガレージ用途としては、やはり電動がオススメ。
グリルシャッターの電動開閉はカッコいいので、上質のガレージライフが楽しめます。
特徴3…外から見えるため、プライバシー保護に欠ける
一般のシャッターはプライバシー保護が大きな目的の1つです。
しかし、グリルシャッターはシャッターの中でも例外でシースルーのデザイン。
ですから、プライバシー保護には欠けるため、隠したい物を置く場所には向きません。
そのため、シャッター設置の前には「何を格納しておくか」を考えておくことが大切です。
…見られたくない物を置きたい場合にはグリルシャッターは向きません。
別のシャッターを検討しましょう。
オーバードア
オーバードアはパネルで構成するタイプのシャッターです。
一般のシャッターとは構造も特徴も異なります。
構造について
オーバードアの構造は複数のパネルを使っているシャッターで、一般の巻き取るタイプのシャッターとは構造が異なります。
パネルはスプリングで支持しているので、開閉は軽い力で可能です。
また、開閉速度も素早く、シャッターの様にイライラしながら待つことはありません。
他にも、パネルの強度が高いので、広い開口部にも余裕で対応します。
操作力、開閉スピード、広い開口部…フェラーリやポルシェなどのスポーツカーを入れるガレージにオススメです。
特徴1…パネルは天井に納める
オーバードアはパネルを天井部分に納めるのが特徴です。
一般のシャッターと違って巻き上げることは無いので、動作が非常にスムーズです。
そのため、ガレージ内の天井はオーバードアのパネルで占められることもあるので、
邪魔に感じる人もいます。
ただし、パネルがスーッと上がって天井に納まるシーンがカッコいい、
という肯定的な意見もあります。
特徴2…電動と手動がある
オーバードアにも電動式と手動式があります。
電動式にはリモコンに対応するので、雨天の時には便利です。
また、オーバードアの駆動装置にはレーザーセンサーが標準装備されているなど、
安全装置が充実している優れたタイプもあります。
ちなみに、オーバードアの駆動装置は非常に静かに動くので、
夜間でも安心して操作することが出来ます。
特徴3…パネル部をフラットに出来る
軽量シャッターにしても重量シャッターにしても、一般のシャッターのカーテンはカマボコ型のスラットが横に走っています。
これは巻き取ったり、カーテンの強度を確保したりするため必要な形状です。
スラット形状は基本的には変えられないので、装飾にはあまり向きません。
しかし、オーバードアの場合はパネル表面をフラットに出来るのが大きな特徴です。
パネル面がフラットなため、さまざまなデザインが可能。
木目調の様なシャッターでは出来ないデザインのパネルも作れます。
特徴4…開閉音が静か
一般のシャッターはガラガラと音を立てて開閉します。
特に、手動式の軽量シャッターは開ける時にガラガラ音がしますし、閉め切る時にはガチャーンと大きな音がします。電動式であっても、モーター音が案外大きいです。
しかし、オーバードアはそこまで大きな音がしません。特に電動式は開閉が静かで、閉め切る時も大きな音がしません。
開閉音があまりしないのはスマートに見えます。
高級車を入れるガレージに最適と言えるでしょう。
特徴5…天井部分の機器の設置に制限が出る
オーバードアはパネルを天井部分に収納します。
そのため、天井の使用に制限が発生してしまい、自由なインテリアが作れません。
例えば、室内に照明器を設置しようとしても、パネルが納まる位置は照明器の設置が困難。
思う様な雰囲気を作れないことがあるのです。
ちなみに、今の駆動装置には照明器が付いているタイプもありますが、デザイン的に劣るケースが少なくありません。
ガレージのインテリアにこだわりたい人にとっては、不満に思う人も多いことでしょう。
ガレージ用シャッターを選ぶポイント
シャッターには様々なタイプがあり、用途に合わせて選ぶことが可能です。
しかし、シャッターをガレージに用途を限定する場合、どの様な点が選ぶポイントになるのでしょうか。
景観
ガレージ用にシャッターを設置するのであれば、最初に景観に気を付けることが大切です。
例えば、閑静で街並みの整った住宅のガレージであれば、静かに開閉可能なタイプを選ぶべきでしょう。
特に、敷地の外から見える部分は重要で、安っぽい外観のものは避けた方が無難です。
ちなみに、ガレージに入れる車についても考慮する方がベター。
特にランボルギーニなどの様な高級外車は高級なタイプのシャッターを選びたいものです。
コスト
次に挙げられるのがコストです。
資金が豊富で何でも設置できる人ならば良いのでしょうが、残念なことに多くの人は予算が決まってしまいます。
そのため、コストを考えなければいけないのです。
ただ、予算が無いからと言って、何でも安いタイプにするのは早計です。
複数のタイプを比較検討し、コストと仕様のバランスを考えて決めるのが重要となるでしょう。
カーテン部分の素材・デザイン
シャッターによってはカーテン部分の素材やデザインを選べる場合があります。
ガレージのデザインにこだわりたい人には重要な点です
特に、オーバードアの場合は表面材がアルミであったりスチールであったりしますし、表面にウッド調の印刷をしたタイプなどもあります。
また、グリルシャッターのようなシースルーにして、ライトアップして魅せるのも面白いです。
ちなみに、住宅全体とのコーディネートも重要。コンセプトを決めて、シャッターを選ぶのもオススメです。
操作方法
操作方法も選ぶ際の重要なポイントになります。
基本的には電動・手動の違いとなるのですが、電動にするのは意外と簡単ではなく、
電気を引いて来るなどの準備が必要です。
また、手動よりもコストは発生してしまいます。
コストも選択のポイントになるのですが、操作方法などとトータルで考えるべきでしょう。
開閉時の発生音
シャッターはタイプによって開閉音が違います。
音の発生も選択のポイントの1つです。
例えば、軽量シャッターの手動タイプであれば、手で開閉させるため、ガラガラと音が出ます。
また、電動のタイプであってもモーターの音は案外に響くものです。
その点、オーバードアの場合は開閉が静かで、電動のタイプも大きな騒音は出ません。
ただ、今では軽量シャッターの電動のタイプであっても、カーテンの形状に工夫をして、静かに開閉でできるタイプも登場しています。
シャッターメーカーのカタログを見ると、発生音がどれくらいか記載してあるので、
比較してみると良いでしょう。
現場の地域特性
現場の地域特性のチェックも非常に重要です。
特に重要なのが塩害を受ける地域。
シャッターはスチールやステンレスなどで作られているため、腐食のリスクがあるのです。
例えば、一般の軽量シャッターであれば亜鉛メッキの鋼板を使っています。
このタイプは腐食に強くはあるのですが、腐食をゼロにすることは不可能。
どうしてもサビの発生は避けられません。
しかし、沿岸部などの条件の厳しい地域には、特に腐食に強い素材を使ったシャッターがあり、
腐食のスピードを抑えることは可能です。
このように、地域特性を考えることは大切です。
設置する敷地の周囲をしっかりと確認しましょう。
現場確認時の注意点
シャッターを実際に設置する時には現場の確認が非常に重要になります。というのも、シャッターは何でも付けて良い訳ではなく、法的な規制も受けるからです。
では、現場確認の注意点にはどのようなものがあるのでしょうか。
防火地域かどうか
防火地域・準防火地域に建てられる住宅の場合、開口部で延焼の恐れのある開口部には、防火戸や政令などで定める防火設備を使用することに法的に定められています。
そのため、シャッターを選ぶ場合には、防火地域かどうかの確認が必須。
そして、延焼の恐れのある部分には防火設備として認められているものを用意しなければいけません。
例えば、グリルシャッターはデザイン的には優れるのですが、
延焼の危険性のある場所では使用できません。
その場合は別の防火性能のあるシャッターを選ぶ必要があります。
電源の容量は十分か
電動シャッターは操作性が良いのですが、設置にあたっては現場の電源容量を確認しなければいけません。
と言うのも、シャッターの中には一般の家庭用電源では容量が足りない場合があるからです。
例えば、開口幅の広いガレージに重量シャッターを設置する場合、
シャッターカーテンが重いので、高出力のモーターが必要です。
しかし、そのようなモーターを設置する場合、一般の家庭用電源では足りない場合が多く、
電源から見直さなければいけません。
シャッターの選定の前段階として、現場の電源を確認しましょう。
沿岸部かどうか
前述のように塩害の有無はシャッター選定にとって非常に重要なポイントです。
ですから、現地を確認する際には塩害を受ける地域かどうかを確認しなければいけません。
ちなみに、ステンレスのシャッターがありますが、「ステンレスだから腐食しない」と思う人は案外多いです。
しかし、実際にはステンレスは塩に弱い特性があり、塩が掛かるか否かは、やはり重要となります。
排気ガスのかかる環境かどうか
排気ガスは窒素酸化物を含むため、金属を腐食させる危険性があります。
そのため、過度にかかるならば、表面が侵される可能性も出るため、
シャッターの選択には注意が必要です。
例えば、アルミで構成したシャッターの中には、排気ガスがかかると表面の塗膜が落ちる物もあります。
環境には気を付けなければいけません。
尚、シャッターカーテンを適切に掃除するならば、この反応を遅らせることが可能。
普段からのメンテナンスが重要です。
景観的に問題は無いか
住宅を建てる時は街の景観に気を付けるべきです。
そして、そのことはシャッター選定にも言えます。
例えば、高級住宅街に家を建てる場合には、シャッターも高級タイプでありたいもの。
ガラガラと開ける手動のシャッターよりも、電動のシャッターの方がベターです。
防犯に問題は無いか
シャッターには防犯性能に特化したタイプがあります。
これは、実際に試験官がバールなどで不正に開けようとする試験に耐えた物です。
さて、建築物には防犯の点で有利な部分と不利な部分があります。
敷地の外から見えない地点は、発見されにくいため、防犯の面で不利です。
そして、防犯の点で不利な部分には防犯性の優れたシャッターでなければいけません。
防犯の問題がシャッター選定のカギになるのです。
シャッターのメンテナンスについて
シャッターは金属製です。そのため、汚れると腐食が進行してしまいます。
そのため、日頃からのメンテナンスが大切です。
そこで、ここではシャッターのメンテナンス方法を取り上げます。
カーテン部の掃除
カーテン部分は汚れが付着しやすい部分なので、日頃からの掃除が欠かせません。
掃除の方法としては、雑巾で水拭きし、その後で水が残らないように、から拭きをします。
また、泥などが付着した場合には、薄めた中性洗剤で汚れを落とし、洗剤が残らない様に水拭き、
その後でから拭きしましょう。
ちなみに、シャッターの掃除は製品寿命にも関係します。長く使うためにも、普段からの掃除を心掛けましょう。
ガイドレール部分の掃除
シャッターのガイドレールはカーテンの動作にダイレクトに影響します。
汚れたままで使うならば、動きが重くなりますし、場合によっては騒音もひどくなります。
そのため、ガイドレールも定期的な掃除が欠かせません。
実際の掃除手段としては、ブラシなどでガイドレール内部のゴミを出し、
その後で水拭き、そして乾拭きします。
沿岸部は腐食に注意
先にも挙げた様に、塩害を受ける地域はシャッターの選択に注意が必要です。
シャッターを長持ちさせるためには選定に注意するだけでなく、メンテナンスにも注意が必要です。
適切で無ければ腐食が進むことがあるからです。
そのため、定期的な掃除が必要。シャッターを守るためにも、掃除は欠かせないようにしましょう。
まとめ
シャッターにはどの様なタイプがあるか、それぞれの特徴は何か、そして選択などについて取り上げました。
シャッターには多くのバリエーションがあること、それぞれに特性があることがイメージ出来たことでしょう。
また、ガレージに設置する場合のイメージが固まった人もいるのではないでしょうか。
例えば、自宅にはフェラーリがあるから電動のオーバードアが似合う…と言った具合です。
いずれにせよ、ガレージを作るためには、外観や操作などと併せて、コストの確認も重要。トータル的に考えて、最適なタイプを選んでください。